【楽天ブックスならいつでも送料無料】18歳から考える国家と「私」の行方 〈西巻〉 [ 松岡正剛 ]
松岡正剛「18歳から考える国家と「私」の行方 西巻:セイゴオ先生が語る歴史的現在」

春秋社

2015年刊





 サン・シモン・・

≪フランスが王政復古した時期、社会を有機体としてとらえるべきだと考えるようになり、

 『産業』や『産業体制論』という本のなかで、

 「最も安価で支配が少ない社会体制」を編み出そうとします。≫

 「最も貧しい者から社会を考える」という思想およびう運動として、後々まで継承された。



 進化論を唱えたダーウィンは、

 進化生物学はあくまで生物の進化にのみあてはまるもので、

 社会にあてはまるなどとは一言も言わなかった。

 しかし、「社会は進化する」という思想は、

 サン・シモンやダーウィンの思惑と離れて、
 
 進化論は、人間の明日に向かっての希望としっかり結びついてしまった。



 中井久夫『分裂病と人類』の中で、

≪人類がギリシア以来の精神病にかかってきたことを証しました。≫

 そんな昔から苦しんだ人類は、

 まず宗教や信仰をつくり、

 ついで社会の制度とか国家のしくみや自由市場の拡張を行った。

 近代では、民主主義や自由資本主義に広がった。


 ハンナ・アーレントやエルンスト・ノルテなどは、社会ダーウィニズムが

 行き過ぎればファシズムになると指摘した。




 19世紀末、列強がアフリカ分割やアジア侵略をへて、

 次々に「帝国主義」に突入する。

 その結果、列強は20世紀初頭に、全世界の84%を支配するまでになった。


 第一次世界大戦で、帝国主義列強による世界分割以来の世界地図は一変する。

 旧帝国がことごとく崩壊する。

 古い政治組織では、20世紀型の総力戦は戦えなかった。


 
 イギリスの中東での三枚舌・・

 フサイン・マクマホン協定・・大戦後にアラブ人の国家の建設をイギリスが支援する

 バルフォア宣言・・パレスチナにユダヤ人のための民族的郷土をつくる

 サイクス・ピコ協定・・イギリス、フランス、ロシアの間で結ばれたオスマン帝国領の分割を約した秘密協定

 イギリスは、インドでも二枚舌を使っていた。 



 
 朝鮮戦争・・

 1950年6月、ソ連に後押しされた北朝鮮軍11万人が38度線を越境し、

 わずか3日でソウルが陥落する。

 その後、国連軍が、仁川に上陸しソウルを奪還。

 この状態に中国が危機感を持ち、100万の軍隊をもって参戦。

 マッカーサーは戦域を一挙に拡大して、「反共アジア」をつくりだそうと考え、

 ウラジオストックから北京まで、なんど26都市に原爆を落とすことを計画した。

 さすがに、トルーマンは、この計画を停止させ、マッカーサーを解任した。


 ちなみに、

 湾岸戦争は、たった一週間で、広島の原爆の5倍もの爆弾を落とし、
 二週間後には、その15倍の爆撃でイラクを壊滅させた「正義の戦争」なるものだった。



 ところで、日本はどうなのか?

 第二次大戦後の日本は、アメリカ軍に統治されていた新植民地だった。

 
 赤坂真理『東京プリズン』・・

「日本国は、開国させられた屈辱とショックと危機感から戦争の世紀に打って出て、

 奇跡の快進撃を遂げた末、
 
 深入りしすぎて大負けし、国を焦土として無条件降伏するまでになった。

 その間、変わらなかったのは天皇の実在、

 もうひとつは日本が一貫して他者のルールの中で戦わざるをえなかったことだった」



 日本人の勘違い・・

 日本人は現在の日本に「かつての日本」があると思いすぎている。

 ドナルド・キーンさんは、「純粋な日本」はほとんどなくなっており、

 そのへんのスーパーや寂れた商店街にあらわれている、という。



 
 20世紀を理解するための本・・・

 ジョヴァンニ・アリギ『長い二〇世紀』(作品社)

 ウルリヒ・ペック『危険社会』(法政大学出版会)

 スラヴォイ・ジジェック『厄介なる主体』(青土社)

 ・・各々20世紀を「資本で語る」「リスクで語る」「厄介なる主体で語る」


 石牟礼道子『はにかみの国』(石風社)

 ・・昭和に生きてきた時代社会のすべてを『はにかみ』という言葉に託した。


 ジョン・ダワー『吉田茂とその時代』(中公文庫)

 『敗北を抱きしめて』(岩波書店)

 ジョン・ダワーは、「敗北を抱きしめた国」と見立てた。

 
 佐野真一『昭和虚人伝』(ちくま文庫)

 『巨怪伝』(文春文庫)




<目次>
第8講はたして社会は進化しているのか
第9講二〇世紀の哲学と文学が暗示したこと
第10講「イギリスのまちがい」と「日本の失敗」
第11講アメリカの資本主義と大衆の力
第12講インターネットとイスラム主義の問題
第13講歴史認識問題と日本の語り方
第14講編集的世界観を求めて
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【楽天ブックスならいつでも送料無料】18歳から考える国家と「私」の行方 〈東巻〉 [ 松岡正剛 ]
松岡正剛「18歳から考える国家と「私」の行方 東巻 セイゴオ先生が語る歴史的現在」

春秋社

2015年刊



 本書、「国」をめぐる編集力をテーマにしたもの。


 日本はどうなのか?

≪日本はインタースコア編集や地政学的戦略を生かしてきたのでしょうか。

 古代日本はどうだったのか、中世や江戸時代はどうだったのか。

 明治日本はどうだったのか。そして、最近に日本はどうなのか。≫


 ロバート・カプラン『地政学の逆襲』によると、

≪戦略アナリストの目で世界を眺めると、21世紀になって各国の駆け引きと

 非国家勢力の台頭が激しくまじりあい、

 それぞれが地政学的なシナリオ戦略どうしのぶつかりあいになってきたというのです。≫


≪現在の日本はアメリカの地政学的戦略にほぼ閉じ込められた状態で、

 新たな編集的展望を考えるしかないのです。≫




 ルネ・ジラール『世の初めから隠されていること』で示されたのは、

 ルネ・ジラール「世の初めから隠されていること」

 ルネ・ジラール「世の初めから隠されていること」その2
 
「国家というものの本質は暴力である」

 そのことを隠すために、国家はいろいろ装ってきた。

 その暴力は、AがBを犠牲を強いたことに起因する。

 AはBという相手の言い分を封じるために、暴力を用いて犠牲者の口を封じた。

 その「世の初めから隠したこと」を国家は引き受けている。

 だから、戦争をするしかないのではないか、という仮説を立てた。

 ネーション・ステートとは、「戦争ができるみんなの国民国家」を示す。

 

 ジル・ドゥルーズ&フェリックス・ガタリ『アンチ・オイディプス』

「欲望と機械がくっついた状態」を問題にした。

 その状態と問題にして説明したことは、

 われわれの身体や欲望はもはらサラのままには取り出せない、ということ。

 したがって、「自由」もサラではなくなっている。

 それらは悉く道具や機械やシステムとぴったりくっついていると言うのです。

 われわれは通貨とくっつき、眼鏡とくっつき、コンピュータやケータイとくっついている。

 いったんくっついたら、なかなかとれない。

 この現象を、「機械状」(マシーヌ、マシニーク)という。

 この機会状社会を分析しなければならない。

 そして、そうだとしたら、資本主義は「欲望機械」とでもいうべきものになっていると断じた。






 幕末・明治維新期の英仏の状況・・
 
 イギリスは、「世界の工場」であり、「世界の銀行」であり、
 
 オーストラリアやブラジルを「わがため」とし、さらに

 アフリカを分割して「わがため」にしていた。

 フランスは、ナポレオンの甥のルイ・ナポレオン三世がクリミア戦争でロシアを破り、

 イタリア統一の際に加担し、オーストリアを破り、サルディニア、サヴィア、ニースを獲得する。

 インドシア半島にスペインとともに出兵し、ベトナム南部とカンボジアを植民地とする。

≪これでわかるように、イギリスもフランスも日本が真似るにはあまりにもスケールの大きい

 大工事・大博打をしているのです。

 明治日本とはスケールが桁ちがいですし、その野望もバカでかい。

 作戦も緻密です。

 このことは、すでに幕末にイギリス公使パークスやフランス公使ロッシュが、

 ほとんど一人で幕府と長州を動かしていたことを見れば、よく実感できるだろうと思います。

 相手は一人、日本は100人、1000人です。≫
 



日清戦争後に出された、ジョンヘイの「門戸開放宣言」・・

 「太平洋の突き当たりにある中国と日本を、新たなアメリカのコロンティアにしたい」という宣言だった。 

≪日本はあきらかに狙われたのです。≫






<目次>
第1講 歴史的現在と編集力
第2講 「みんな」と国家と資本主義
第3講 プロテスタントとリヴァイアサン
第4講 華夷秩序の中の将軍の国
第5講 ナポレオン・アヘン戦争・国民国家
第6講 なぜ列強は開国を迫るのか
第7講 明治日本とアフリカ分割

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臼田捷治「工作舎物語 眠りたくなかった時代」

左右社

2014年刊




 『遊』の頃・・

 松岡正剛さんが、杉浦康平さんからのアドバイスを受けて・・

「杉浦さんから、「四十までは寝るな。寝たら終わりよ。

 やれる時にできるだけやりなさい」

 と諭されていたから、僕もみんなに言っていました。

 みんなへたばるまでやって、後は床に寝るというだけです。

 半分以上は泊まり込みです。

 寝袋もずいぶんあって、ソファなんてなかったですから、

 じゅうたんの上にじかに寝ていました。

 いまのホームレスですね(笑)」


≪松濤の白い洋館<ホワイトハウス>は不夜城と化していた。

 こうした超ハードな業務に違和感をいだいたり、

 体力的に対応できなかったりで離れていった若者も少なくなかったろう。≫




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<目次>
はじめに 例外的な熱気

第一章
松岡正剛 なにもかも分けない方法
第二章
戸田ツトム 小さな声だからこそ遠くまで届く
第三章
芦澤泰偉 遅いことへの文句は出ない
工藤強勝 報酬はタブーの世界
山口信博 間違えるのも能力
松田行正 密度がとにかく濃い
羽良多平吉 最後までなじめなかった
第四章
森本常美 夢を見ていたよう
第五章
祖父江慎 おどろきしまくりの日々

おわりに 創造のエンジン

口絵/工作舎物語事典/工作舎物語人名索引

田中泯・松岡正剛「意身伝心 : コトバとカラダのお作法」

春秋社

2013年刊





 田中泯さんの「身体編集」「カラダを編集」するという考え方、

 実に面白いです。


≪書くというのは、自分のカラダをもとにした記憶の中から、

 現在の自分の思考に同伴してくれる何かを引っ張り出してくる作業でしょう。≫


≪コトバというものは、どうしても自分の感覚を、カラダを同伴させないと成立しない。

 そういうことをあの体験で感じたし、なんとかカラダを同伴させた文章を書いて

 みたかったんです。≫





≪どこで踊っていても、全世界、場合によってはそれ以上のものとつながっている

 という意識を持たないと、とんでもない失敗をする・・


 平たく言えば、誰がどこで「私」を見ているかわかりません、

 だから踊りに全力を尽くすということですね。≫





 土門拳のコトバ・・

「気力は眼に出る。
 
 生活は顔に出る。

 年齢は肩に出る。

 教養は声に出る。」



「この人はだてに歳をとってないな」ということがわかる生き方をする。





<目次>
第1章 未来は少年に遡る(吃音少年たち―コトバのイニシエーション
黒板劇場の観察日記―大人の社会・子どもの世界
カラダの内・外を出入りするもの ほか)
第2章 疾風。恋、恋、恋学(器量と器用―メトードにならないもの
声とフリ―コトバの意識を加速させる方法
香ばしい失望と狂気の淵 ほか)
第3章 稽古の作法―ワークショップ虎の巻(舞踊の資源―「生きる」とは何か
生命の好奇心に学ぶ―イメージワークの方法
芸能民のルーツと農事 ほか)


松岡正剛「花鳥風月の科学―日本のソフトウェア」

淡交社

1994年刊



 花鳥風月に代表される自然の事象を通して、

 日本文化に通底するOSとアプリケーションソフトをたどる。

 
 



 日本文化の原点・・
 
 まずはじめに、縄文期に、母権的な原始フェミニズムがあった。

 それが次第に、変質し、外来の男性中心社会団・農耕民族に奪還される。
 
 弥生時代以降に海外からもたらされたのは「事大主義」であり、

 日本社会は、現在まで延々と引きずっている。

 このような最初期の根本的な入れ替わりがあったものの、

 さまざまな事情を寄せ集めて国家システム、神話システムが整えられる。

 その中心にあったのは、「まこと」というコンセプトだった。

 真事、真言・・ここから言霊信仰も生まれる。




 そもそも「風景」とは、「景気」の強いすぐれた場所をさす。

 景気とは、景色の持っているスピリットやエネルギーのこと。

 また、「経営」は、山水画を描くための言葉だった。

 古来、山水画には六法があり、また、さらに5つの大事なことがあり、

 とくに「経営位置」は山水画のコンポジションをつくる重要な方法であった。

 現在の「経営」は、この山水のコンポジションをマネジメントをする

 経営位置から誕生した。




 われわれの体の中には情報が流れている。

 遺伝情報や免疫情報、脳に入ってくる情報もある。

 われわれ自身のバイオ・コンピュータの回線配線は、

 危険極まりないことに、わざわざ水の中で行われた。

 生物の大半が水でできており、その中で配線したことで、ディスチャージ、漏電する。

 つまり、われわれは体中に電気エネルギーを放散するようにして、自分たちの神経系をつくりあげた。





 大気の成分・・

 ジェームズ・ラブロックのガイア論によると、

 地球をとりまく大気は生物活動によってその一部が形成され、

 さらに全体の構成比にも生物活動が関与している、というもの。

 大気は生物学的な産物であり、生物学的な構築物である。

 ・・大気は生きている。

 そして、風も生きている。

 風には、花粉もウィルスもまじっている。

 風聞や風評などのさまざまな情報もまじっている。







<目次>
第1章 山
第2章 道
第3章 神
第4章 風
第5章 鳥
第6章 花
第7章 仏
第8章 時
第9章 夢

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