【送料無料】思想のアンソロジー

吉本隆明「思想のアンソロジー」

筑摩書房

2007年刊






平塚らいてう「元始女性は太陽であつた」

≪ああ、我が故郷の暗黒よ、絶対の光明よ。
 自(みづ)からの溢れる光輝と、温熱によつて全世界を照覧し、万物を成育する太陽は天才なるかな。真正の人なるかな。≫


 ・・文章として意味をなさないが、ただたいへん熱烈な、無声の叫び声の必死さだけは
 伝わってくる。






福澤諭吉「痩我慢の説」

≪然るに爰に遺憾なるは、我日本國に於て、今を去ること二十餘年、王政維新の事起りて、其際不幸にも、此大切なる瘠我慢の一大義を害したることあり。即ち徳川家の末路に、家臣の一部分が、早く大事の去るを悟り、敵に向て曾て抵抗を試みず、只管和を講じて、自から家を解きたるは、日本の經濟に於て一時の利益を成したりと雖も、數百千年養ひ得たる我日本武士の氣風を傷ふたるの不利は、決して少々ならず。得を以て損を償ふに足らざるものと云ふ可し。≫

 ・・勝海舟「行蔵は我に存す、毀誉は他人の主張、我に与らず我に関せずと存候。」






小林秀雄「信ずることと知ること」

≪近代科学の本質は計量を目指すが、
 精神の本質は計量を許さぬところにある。≫





一遍上人語録「消息法語」

≪南無阿弥陀仏をとなへて、じぶんの心がなくなるを、臨終正念といふ。≫





<目次>
大江匡房『傀儡子記』
〃『遊女記』
『おもろさうし』
片歌(『記』歌謡)
祝詞『六月晦大祓』『大殿祭』
千石イエス
藤田まこと
天草方言
藤原定家『毎月抄』
釈正徹『草根集』〔ほか〕



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吉本隆明「真贋」

講談社インターナショナル

2007年刊




 吉本さんが一番好きな太宰治の言葉・・

 「平家ハ、アカルイ。

  アカルサハ、ホロビノ姿デアラウカ。

  人モ家モ、暗イウチハマダ滅亡セヌ。」

 ・・「右大臣実朝」での実朝のせりふ







≪僕が批評眼を磨くためにやってきたことは、
 ただ考えるとか、ただ本を読むというだけではなく、
 体の動きと組み合わせて修練するということです。≫

 ・・歩きながら考える。
 ・・手で書き写しながら考える
 





 芥川龍之介・・・

「汝と住むべくは下町の
 
 水どろは青き溝づたひ

 汝が洗湯の往き来には

 昼もなきつる蚊を聞かん」




<目次>
1 善悪二元論の限界
2 批評眼について
3 本物と贋物
4 生き方は顔に出る
5 才能とコンプレックス
6 今の見方、未来の見方


 真贋 (講談社文庫) (文庫) / 吉本隆明/〔著〕

吉本隆明「生涯現役」(新書y)

洋泉社

2006年刊





≪人間は自然に老いません。
 放っとくと、自然以上のスピードで老化するんです。 加齢≫



≪自然に老いるところまでいくには、
 自分で粘るほかありません。     老いの意欲≫







≪マルクスのイデオロギーというか理念、思想の前には、
 一種の身体論的な自然哲学があるんです。

 身体論にはメルロ=ポンティをはじめいろいろありますけど、
 ぼくはマルクスの身体論が一番いいんじゃないかなって思っています。

 要するに精神であれ肉体であれ、
 人間が外界に変形して価値が生じると、人間は生きた有機的な自然に変化する。

 要するに人間が有機的な自然に変化しなけりゃ
 外界に働きかけることはできない、そういう自然哲学です。・・


 自然が価値化して、人間も変わる。≫
 


<目次>
序章 老いとの対峙―自然と和解する意欲をめぐって
(若い人へ/老いて一億円あったら、急速に歳をとっちゃうなという感じがします―隠居
人間は自然に老いません。放っとくと、自然以上のスピードで老化するんです―加齢 ほか)
第1章 老いのからだ―肉体の衰えをめぐって
(顔色がいいなんて冗談じゃない。こっちは順調に歳をとってます―外から見える老い
人間の精神活動にかんする限り、新しいことはないという感じがします―老いと精神 ほか)
第2章 老いのことば―日本語と歴史の考え方をめぐって
(ローマ字が不服です。平仮名だけで作るとか、いつも考えていますけども―祖日本語感覚
ある種の照れ臭さも含めて、「ぼくら」といってるんじゃないでしょうか―地域語の理念 ほか)
第3章 老いと「いま」―格差社会をめぐって
(ここ数年の日本の移り変わりはすごいもんだと思います―日本的構造
パーティで料理人になったら光栄極まりない。冗談じゃねえぞって思います―変化の予兆 ほか)
終章 老いの思想―親鸞とマルクスをめぐって
(自分と自分の交換がどれだけできるか―障害者としての老人
一人を助けることが全部を助けることと同じ助け方―老いのシミュレーション装置 ほか)


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【送料無料】老いの幸福論

吉本隆明「老いの幸福論」 (青春新書インテリジェンス)

2011年刊





 「老年期の幸福について考えるとき、身体の状態をぬきにしては語れないという
  根本的な事実につきあた」る。




 内臓の働きが感情の動きになって出てくる・・三木成夫

 
 胃がチクリとしたというときに「あっ」という。

 この「あっ」を大事にするのはある。




 「足腰が痛くなろうと、歩けなくなろうと、それを防ぐ唯一の方法は、要は医者が
  言うのと反対によく動かせばいいんです。

  身体にとってはじめはきつくても、無理して動かす。

  そうすると精神的なほうが治ってくるんですよ。」




 「結局、自分の身体をいちばんよく知っているのは自分ですから、

  自分がいいと思うことを自分でやる以外どうしようもないんじゃないかと思います。」


<目次>
1章 こきざみの幸福に気づく―超・老齢化社会への心構え
2章 知識より叡智が大事―吉本隆明流・老年からの勉強法
3章 家庭内離婚もいいかもしれない―変容しつづける家族を生きる
4章 我が子の罪の償い方―親の責任について考える
5章 老親問題も育児問題も一緒―制度としての介護、実感としての介護
6章 ガタがきた体とつき合う―老齢期に入ってからの健康法
7章 死を迎える心の準備なんてない―死を語ることの無駄について

不安な漱石&資質をめぐる漱石・・吉本隆明「夏目漱石を読む」




『門』

 
 会社を休んで、座禅に逃げ込んだ悩み・・

「かんがえつめたあげくに問題を乗り越えたというのではなくて、

 偶然にそれを解決してくれたみたいなかたちで、

 その問題が解けてしまうのです。」



『彼岸過迄』


 主人公の須永には、漱石の主な主人公が負う資質が全部かぶせられている。
 
 また、その資質は漱石自身のものでもあった。



『行人』

 三角関係へのこだわり・・


 「僕の解釈は、漱石の資質の病気だろう、というものです。」

 それは、パラノイア性の病気であり、

 原因は、乳胎児体験からきている。



○資質をめぐる漱石


『明暗』

 他の作品と違って、未知感を多様にさせている。

 どの登場人物をも、相対的な目でながめるという視点を獲得した

 漱石にとって初めて小説らしい小説、といえる。 


夏目漱石を読む



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