植西聰「悩みを「力」に変える100の言葉」(PHP新書)

2012年刊






 林修さんの「いつやるの?今でしょ」

 は、江戸時代に、道鏡がすでに言っていました(^^)/

≪大事と申すは、今日の只今の心なり。

 それをおろそかにして翌日あることなし。≫(道鏡 慧端)




 悩みや苦難のときに、耐え忍ぶ言葉は、

 やはりストア派のものでした。

≪忍耐とは、ただ黙って耐え忍ぶことを意味するのではない。

 成長に向けてのエネルギーを充電・強化しておくことを意味する≫(セネカ)





ミケランジェロの口ぐせが、素晴らしい。

 10代のときは、芸術の基礎知識を学んだ。

 20代のときは、技術の体得に励んだ。

 30代のときは、芸術に対する着想、工夫や考え、思いつきを広げるように努めた。

 40代のときは、体得した技術を応用するための術を学んだ。

 50代のときは、若手芸術家のセンスを学んだ。

 60代のときは、初心に帰り、もう一度、芸術の基礎知識を学んだ。

 70代のときも、初心に帰り、もう一度、技術の体得に励んだ。

 80代のときも、初心に帰り、もう一度、芸術に対する着想を広げるように努めた。

 ・・ミケランジェロは、89歳で亡くなります。

 はたして、90歳のミケランジェロは、なんと言ったでしょうか?

 
 




<目次>
1章 望みを現実に変える賢者の言葉
2章 仕事の悩みを飛躍に変える賢者の言葉
3章 困難を勇気と自信に変える賢者の言葉
4章 人間関係を喜びに変える賢者の言葉
5章 努力を実りに変える賢者の言葉
6章 短所を長所に変える賢者の言葉
7章 不安を安心と希望に変える賢者の言葉
8章 不快を快に変える賢者の言葉
9章 不運を幸運に変える賢者の言葉
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セネカ哲学全集(5)倫理書簡集1

兼利琢也・ 大西英文 編

2005年刊

岩波書店



 ・・ストア派の考え、いいですね~




 セネカより、親愛なるルーキーリウスへの手紙の数々・・


≪自分が一日一日と死につつなることを誰が理解しているか。

 実際、私たちの勘違いは私たちが死を遠くに見ていることにある。

 だが、その大部分はすでに過ぎ去ってしまっており、

 通り過ぎた年月はすべて死の掌中にある。

 
 だから、わがルーキーリウスよ、

 君がなすべき君が行っていると手紙に記されていること、

 一時間たりとも無駄に費やさぬことだ。

 明日を当てにすることを少なくしようとするためには、

 今日をしっかりと確保しておけばよい。

 先延ばししているあいだに人生は走り過ぎてしまうのだから。


 ルーキーリウスよ、

 あらゆるものは他人だが、時間だけは私たちのものだ。≫




≪日々いくらかでも、貧乏に対抗し、死に対抗し、加えて、

 その他の災厄に対抗する応援部隊を用意しておきたまえ。

 多くのことに思索を走らせてから、一つを取り上げ、

 それをその日に消化すべきものとしたまえ。≫



≪多くの人々は人生にすがりついて離さず、ちょうど濁流にさらわれる

 人が棘ある草も角の立った岩もつかむようだ。

 ほとんどの人は死への恐れと生の苦しみのあいだで不幸な漂白をし、

 生きることも欲しないが、死に方も知らない。

 だから、君の人生を喜ばしいものにするには、人生の不安をすべて捨て去ることだ。

 どんな幸せなことも、それをいま手に入れている人に失ったときの心構えが

 できていなければ、幸せにはしてくれない。

 しかるに、失ってももっとも気が軽くすむのは失って惜しいと感じられないものだ。≫
ヒルティ著作集1 幸福論1

訳 氷上英廣

白水社


○エピクテトス


 エピクテトスの『人生談義』・・読みたいな~、と思っていますが、

 ただいま絶版中(>_<)

 でも、ヒルティが師範学校の校長先生宛てに・・ということは、
 師範学校の生徒宛てに、エピクテトスの言葉を整理して、紹介してくれています。




4 何事か始めようとするとき、それがどういう種類のものか、
  とくと考えるがいい。



5 物事それ自体ではなく、物事についての見解が、人間を不安にさせるのである。



6 君自身のものでない美点を誇ってはならぬ。



8 世の中のことが、君の望みどおりにゆくことを願ってはならぬ。
  むしろ、起ることは何事も起るがままに起れ、と願うがいい。
  そうすれば君は幸福になるだろう。



10 すべての出来事の際に、わが身を顧みて、これに対抗するどのような力を自分が
   持っているかと考えることだ。
   ・・
   困難な仕事がやってくれば、根気を。
   恥辱を受ければ、忍耐を。
   このように自身を慣らせば、君は決してさまざまな想念で心乱されることがないだろう。




15 大事なことは、人生にあっても、饗宴に出席したときのようにふるまえということだ。
   何かが廻ってきて、君のところに来たら、手をのばして、控え目に取るがいい。
   自分の欲しいものが当分まだ君のところに来なかったら、むやみにほしがるな。
   君のところに来るまで待つことだ。・・


   しかし君が、君に差し出されたものを何も取らず、平然とこれを見送るならば、
   君は神々の客人どころでなく、神々とともに統治する者となるだろう。・・



46 決して君はみずからを哲学者と称してはならない。
   また俗人たちのもとでは哲学の原理のことなど語らず、
   原理に従って行動すればいい。





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塩野七生「ローマ人の物語(15)― ローマ世界の終焉」

新潮社

2006年刊


 「ローマ人の物語」も、ついに最終巻。

 でも、ローマ帝国らしさ、という点では、すでに14巻で終わっていました(>_<)

 

 「最後のローマ人」と呼ばれた蛮族出身のスティリコ

≪人間の運・不運は、その人自身の才能よりも、その人がどのような時代に生きたか、
 のほうに関係してくるのではないかという思いだ。≫

 ・・衰退期のローマを指導する苦労




≪人間には、絶対に譲れない一線をいうものがある。
 それは各自各様なものであるために客観性はなく、ゆえに法律で律することもできなければ、
 宗教で教えることもできない。
 一人一人が自分にとって良しとする生き方であって、万人共通の真理を探求する哲学ではない。≫
 
 ・・すなわち、「スタイル」のことを指す。

≪もしかしたら人間のちがいは、資質よりもスタイル、つまり「姿勢」にあるのではないか
 とさえ思う。≫




ガッラ・プラチディア・・

≪自身で経験したことにしか考えが及ばないのでは、官僚はやれても政治家はやれない。
 自身で経験していないことでも知識と想像力を駆使することによって、
 ローマ人が好んだ言葉で言えば「comprehendere」、つまり「把握し理解する」必要ががあり、
 それには情報が欠かせなかった。≫



アエティウスの政略・・蛮族によって蛮族を制す

≪・・綱渡りにも似たプレイに集中している間に、ローマ軍自体の力が決定的に弱体化
 してしまったことである。人間は、誰かを頼ることに慣れると、もはや自力では立てなくなる。≫




テオドリックの統治・・

≪政治でも軍事でも行政でも、人間世界の多くのことは「苦」を伴わないでは済まない。
 ゆえにそれを国民に求めねばならない為政者に必要な資質は、「苦」を「楽」と
 言いくるめることではなく、「苦」は苦でも、喜んでそれをする気持にさせることである。≫





 ローマ帝国崩壊後の世界・・

 紀元529年、東ローマ帝国皇帝のユスティニアヌスにより、
 ギリシアのアテネのアカデミアの廃校。900年の歴史に幕・・

≪疑問を抱くよりも服従することを人間の「徳」と考える時代に、
 決定的に入ったことであった。≫


≪専制君主国では、君主は決定はするが責任はとらない。
 そして臣下は、決定権はないが、責任は取らされるのである。≫
 
 ・・中世の到来でした(>_<)
 



 ルティリウス・ナマティアヌス『帰郷』・・

 -おお、ローマよ、あなたは長く世界の女王だった。
  神々の母であり、多くの優れた男たちの母でもあった。

  あなたが示した崇高さは、太陽が完全に消え去ることはないのと同じように、
 人間の心から消え去ることはないだろう。
 あなたが人々に与えた贈物は、陽光があまねく照らすのと同じに、
 ローマ世界のすみずみにまで届いたのだ。



<目次>
第1部 最後のローマ人
(紀元三九五年‐四一〇年)
(東西分離
ローマ人と蛮族
将軍スティリコ ほか)
第2部 ローマ帝国の滅亡
(紀元四一〇年‐四七六年)
(覇権国の責務
進む蛮族化
「三分の一システム」 ほか)
第3部 「帝国以後」(紀元四七六年‐)(オドアケル
共生路線
ブリタニア・「帝国以後」 ほか)

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塩野七生「ローマ人の物語(14)― キリストの勝利」

新潮社

2005年刊




コンスタンティウス・・

 この人物を表すと、「苦笑」の一言につきる。

≪良かれと思ってやったことが、ほとんど常に彼の予想していたのとは
 逆の結果に結びつき、おかげて後始末までやる羽目になる≫





ユリアヌス・・

≪すべての面で苛酷な現実の中でも精神のバランスを失わないで生きていくのは、
 苛酷な現実とは離れた自分一人の世界をつくり出せるかどうかにかかっている。
 ≫

 ユリアヌスにとっては、昔のギリシアの哲学と文学の世界に遊ぶことにあった。


≪哲学は、つぶしが効かない学問だと言われている。
 しかし哲学の真髄は、知識ではなくて思索である。
 思索とは、体操が筋肉の鍛錬であるのと同じで、頭脳の鍛錬である。・・

 ターレスは、思索することに慣れ親しんでいれば、対象にするのが哲学であろうと
 投機であろうと、成功できることを実証したのである。
 つまり、哲学はつぶしが効く学問であることを、実証したのだった。≫



 辻邦生『背教者ユリアヌス』
 ゴア・ヴィダル『ジュリアン』




ブルクハルト曰く、

≪もしも、コンスタンティヌスからテシオドスに至る皇帝たちによる、キリスト教のみを
 宗教と認め他は邪教とした数々の立法が成されていなかったならば、
 ギリシア・ローマ宗教は現代まで生きのびていたかもしれない≫





<目次>
第1部 皇帝コンスタンティウス
(在位、紀元三三七年‐三六一年)(邪魔者は殺せ
帝国三分
一人退場 ほか)
第2部 皇帝ユリアヌス
(在位、紀元三六一年‐三六三年)(古代のオリエント
ササン朝ペルシア
ユリアヌス、起つ ほか)
第3部 司教アンブロシウス
(在位、紀元三七四年‐三九七年)(蛮族出身の皇帝
フン族登場
ハドリアノポリスでの大敗 ほか)



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