【楽天ブックスならいつでも送料無料】変わらないために変わり続ける マンハッタンで見つけた科学と芸術 [ 福岡伸一 ]
福岡伸一「変わらないために変わり続ける マンハッタンで見つけた科学と芸術」

文藝春秋

2015年刊



ニール・ヤングの名言・・

I have changed my ways of doing so much, so I have been able to send my life without changing my precious self.


≪すこし言葉を補足するならば、「(大きく)変わらないために、(常にごく小さく)変わり続ける必要がある」

 ということである。≫

 まさに「動的平衡」・・「たえず小刻みに動きながら、全体としては恒常性を保っている状態」を示している。




 腸内細菌の是非・・

 ヒトの消化管内には、およそ100万匹の腸内細菌が棲みついている。

 これは、ヒト自身の細胞数60兆個を遥かに凌駕しており、

 1万種類いる。


 これまで、細菌の存在が病気をもたらす、といわれてきたが、

 最近判明したことは、

 細菌の「非存在」こそが病気をもたらす、ということだった。

 そして、有用な細菌を駆逐していたのは、抗生物質の乱用など、過剰な医療行為が原因だった。

 

≪腸内細菌は昔は、単なる無害な寄生者だと思われていた。

 しかし現在、腸内細菌と人体は積極的な安全保障協定を結び合う重要なパートナー

 であるという認識に変わってきた。≫




<目次>
第1章 修業時代の母校ふたたび
第2章 世界の生命科学最前線
第3章 異国で文学を思う
第4章 食文化差の理科的考察
第5章 ニューヨークの自然観察
第6章 自由と違和感のアメリカ文化
第7章 滞在二年目だからわかること
第8章 世界を股にかけたフェルメール巡礼
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【送料無料】フェルメール光の王国

福岡伸一「フェルメール 光の王国」(翼の王国books)

写真 小林廉宜

木楽舎

2011年刊




 GWに出かけたフェルメール光の王国展 - フェルメール・センター銀座の基になった作品。


 20世紀初頭、ニューヨークに渡った野口英世が、
 フェルメールの作品を蔵するメトロポリタン・ミュージアムやフリック・コレクションに
 立ち寄り、観賞したかもしれない可能性や、
 オランダのデルフトで同じ年に生まれた、レーウェンフックと交流があったかもしれない、
 という福岡さんの仮説を楽しみながら、フェルメール作品を愛でることができます。


 いよいよ6月末に、2作品が日本で公開されますね。

 いまから楽しみです





 フェルメールの絵は、≪微分≫である。

≪動いているもの、移ろいゆくものを、その一瞬だけ、とどめてみたいという願いなのです。≫

≪人間のはかない"祈り"のようなものですね。≫



≪変革の時代。
 フェルメールは絶え間なくうつろう光の粒と時間の流れをいかに絵の中に封じ込めることが
 できるかを一心不乱に考え続けた。≫




『窓辺で水差しを持つ女』・・

≪・・窓から入る光が金属の水差しを光らせる。
 その一瞬を"微分"することに成功した、もっともフェルメールらしいフェルメール作品。




 


<目次>
第1章 オランダの光を紡ぐ旅
第2章 アメリカの夢
第3章 神々の愛でし人
第4章 輝きのはじまり
第5章 溶かされた界面、動き出した時間
第6章 旅の終焉
第7章 ある仮説

今日は、フェルメール・センター銀座へ、フェルメールを見に出かけました。



音声ガイド、1000円するのですが、すばらしい。
福岡伸一さん監修のシナリオにより、小林薫さん扮する画家フェルメールと、宮沢りえさん扮する娘エリザベスが、全37作品を紹介してくれます。


ところで、作品見終わって帰ろうと思っていたら、
フェルメール・センター銀座の館長?!・・福岡伸一さん自らが37作品すべてについて
DVDで解説してくださっていました。

少しだけ見るつもりが、ついつい見入ってしまい気付いたら40分余り、
せっかくなので、82分間、最後まで見てしまいました(^^ゞ

フェルメール・センター銀座



モノ食う人々・・巴馬ロハスカフェ
巴馬ロハスカフェ





できそこないの男たち

福岡伸一「できそこないの男たち」 (光文社新書)

2008年刊


 男を男とし、女をさえ男とする力を持つ真犯人・・

 性決定遺伝子捜しの科学者の競争を描いたもの


 

 「見える」とは何か?

  百聞は一見にしかず・・というが、

  実のところ、知っているものしか見ることはできない。




 生物の基本仕様は、女性である。

 地球に 生命が生まれてから10億年間は、すべてがメスであった。

 親が自分と同じ遺伝子を持った子を生む単為生殖は、効率は良いが

 環境の変化に対応することに弱かった。

 そこで、メスからオスが作られた。

 アダムからイブが生まれたというのは作り話であり、

 イブが自分たちのためにアダムを作り出したというのが正しい。


 生物の基本仕様は、女性であるため、

 男にはカスタマイズにつきものの不整合や不具合がある。

 だから、寿命が短く、病気にかかりやすく、精神的に弱い。
 
 ・・でも、遺伝子の使い走りが使命だから、それでもよかった?!





 本書にも、年収2万ドルでこきつかわれたオーバードクター時代の

 恨み節が描かれていましたڤ



<目次>
プロローグ
第 一 章  見えないものを見た男
第 二 章  男の秘密を覗いた女
第 三 章  匂いのない匂い
第 四 章  誤認逮捕
第 五 章  SRY遺伝子
第 六 章  ミュラー博士とウォルフ博士
第 七 章  アリマキ的人生
第 八 章  弱きもの、汝の名は男なり
第 九 章  Yの旅路
第 十 章  ハーバードの星
第 十一 章  余剰の起源
エピローグ  



生命と食

福岡伸一「生命と食」 (岩波ブックレット)

2008年刊


 2008年3月2日に行われた有機農業研究会全国大会での講演記録。



 ES細胞、iPS細胞、遺伝子組み換え等の研究成果の現場利用の際に

 抜けているのは、「時間」の観念である。

 一部分を取り替えたときに、全体に対してどのような影響があるかを

 見極めるには、時間がかかる。しかしながら、商用利用においては、

 1年単位の慌しい時間しか許されていない。



 ところが、日本人にとって喉元過ぎればなんとやらのBSEも、

 まだまだ現在進行形のもの。

 日本で肉骨粉を禁止の必要性を認識したは2001年以降で、

 人間に対する潜伏期間は、10年余かかるし、

 米国からの輸入牛肉の危険度は変わらないまま、政治的決着が優先されている、と。



  1730年代頃 イギリスで、羊のスクレイビー病(脳がスポンジ状になる病気)発生

  1920年代より  牛や豚や羊の死体を集め、肉骨粉を製造(レンダリング)し、ホルスタインへ給餌
            *スクレイビー病の羊も混じる 

  1980年代より  原油価格高騰により、レンダリングの工程を、2時間から30分に短縮。
            *スクレイビー病の病原菌が生き残る

  1985年4月 イギリスでBSE第1号が報告される
          *スクレイビー病の羊から、牛へ感染

 1985年頃、イギリスの場末の安いパブで、汚染されたくず肉等で作られたハンバーガーや
ミートパイを食べた青少年たちから、ヤコブ病が発生する。
 潜伏期間10年を経て、牛からヒトへ感染。

 さらに、ヤコブ病の患者からの輸血での感染も発生している。

 
 おそるべきは、イギリス政府とイギリスの肉骨粉製造業者で、1988年にイギリス国内で

 肉骨粉が禁止となったとたん、その肉骨粉をそのままフランスへ大量輸出します。

 そのため、1990年代に入り、フランスでBSEが急増。フランスが肉骨粉の輸入を禁止すると、

 日本を含むアジアやアメリカに渡っていった・・・ 
  


 BSEを食品添加物などを通しての福岡さんのアドバイスは、
 
 「できるだけ中身の見える、プロセスの見える食を選」ぼう、というものでした。 




「生命現象にとって部分は幻想でしかありません。

 部分を切り取るということは関係を切り取るということで、

 動的平衡状態にある生命現象を破壊することです。」




福岡伸一「生物と無生物のあいだ」 (講談社現代新書)

福岡伸一「世界は分けてもわからない」

福岡伸一「動的平衡 生命はなぜそこに宿るのか」


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