コンサルティング入門

内田 和成「コンサルティング入門 BBTシリーズ8」


 2005年3月から2007年3月、ビジネス・ブレイクスルーの

 「経営コンサルティング講座入門編・応用編」を基に、再編集された本。



 前半、コンサルティングのフレームワーク等テクニックに関する説明もあるのですが、

 本書の真骨頂は、ベテランコンサルタントとの対話の部分であり、

 さらっと読めますが、深い指摘が多いです。


 コンサルタントを受け入れる企業側の立場から見たコンサルタントに期待する役割や、

 プロジェクトチームやメンバー間で信頼関係を構築するコツ等、

 コンサルタントとつき合う際の心得の指南にもなっています。



○「仮説とは何か?

 「事象が起きる前に、あるいは本当の原因が判明する前に想定した答え」が仮説である。

 なぜコンサルタントに、仮説のスキルが必要か?

  限られた時間の中で、すべての問題をしらみつぶしに検証して答えを出すことは

  不可能に近いから。

  したがって、仕事を効率的に進めるために、あらかじめ答えを想定することが極めて重要になる。


 ということであれば、「仮説」力を高めることは、

 人生が有限である以上、

 コンサルタントだけではなく、全ての人にとって必要なスキルとなります。
 

○仮説の立て方

 仮説の対象は、

 ・問題の真因の発見のため

 ・解決策の立案のため 等々

「経験が浅いうちは、どんどん仮説を立ててみる。

 その仮説が間違っていたら、別の仮説を立て、もし合っていたらそれを進化させる。」

「分析の結果が仮説を立てる。

 資料や書籍を読み、仮説を立てる。」

 突然のひらめきを利用する。


○チェンジマネジメントを成功させるコツ

 顧客に当事者意識を持ってもらい、

 小さな成功体験を積めるようにして、

 やる気を引き出すことである。


 変革への3つの抵抗勢力

 ・タコツボドン

 ・ウチムキング

 ・ノラクラ

 この怪物を退治するために、

 ・当事者意識の醸成(巻き込み)

 ・成功事例を作る(クイックヒット)

 ・不公平を作る(妬まれる)・・・1部門を例外扱いしテコにする

 ・言い訳をなくす(追い込む)

 ・しつこさ(Never Give up)

 



<目次>
プロローグ 経営コンサルタントという仕事
第1部 6つの技術で決める-スキル編
(分析のスキル
 インタビューのスキル
 ディスカッションのスキル
 仮説のスキル
 パッケージ作成のスキル
 プレゼンテーションのスキル
 実践者に聞く-顧客から見た上手なコンサルタントの使い方)
第2部 顧客の期待に応える-顧客マネジメント編
(顧客の期待に応える-顧客インタビューと期待値マネジメント
 プロジェクトマネジメント-コンサルタントチーム編
 プロジェクトマネジメント-顧客プロジェクトチーム編
 企業を変革する-チェンジマネジメント)
第3部 コンサルタント誕生-キャリア育成編
(コンサルタントの育て方;仕事に役立つ人脈の作り方-ネットワーキング
 顧客との信頼関係構築-リレーションシップ・マネジメント)
特別対談・大前研一氏に聞く コンサルタントの「これまで」、そして「これから」


 内田和成「仮説思考 BCG流問題発見・解決の発想法」

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コンサルタントの「現場力」

野口 吉昭「コンサルタントの「現場力」 どんな仕事にも役立つ! プロのマインド&スキル」・・我が信条



 これまでの「コンテンツ」コンサルティングから、

 「プロセス」コンサルティングへ。

 
 そのために、「現場力」を身につけること。


 「現場力」は、

 「仕組む力」と「仕掛ける力」より成り立つ。


 「仕組む力」は、現場における、その現場を強くするための仕組み。

 ex.ミスを起こさない仕組みとか、顧客から意見を吸い上げる仕組み

 
 「仕掛ける力」とは、「仕組む力」によって強くなったものを元手にして、

 いかに市場にして仕掛けるかとか、競合や新規事業に仕掛けるかという力のこと


 「仕組む力」・・論理的思考(ロジカルシンキング)=事象や問題を明確に捉え、
         分析するために必須の能力 

 「仕掛ける力」・・コンセプト思考=新しい価値や考え方を提示する能力


○プロのコンサルタントの仕事のプロセス

「プロのコンサルタントは、

 ・仕事の目的を明確にし
 ・役割分担を決め
 ・仕事を進める問題点・課題点を広く抽出し
 ・仮説を立てながら
 ・問題点・課題点を整理体系化して分析し原因を明確にする
 ・解決策としての戦略や施策を出して
 ・メンターで共有しモチベーションを向上させながら
 ・つねに一人ひとりが考える場をつくり上げる
 ・そしてこれらのサイクル(仮説検証サイクル)を回す組織を意識していく

 という流れを自然に意識して、チームを動かす訓練がされているのだ。」


○「本質」仮説思考

 「仮説思考」・・仮説を立て、仮説を検証する

 もう一歩踏み込んで、


 「本質思考」、「本質仮説思考」・・

 最初から突き詰めて考える、トコトン考えて、本質を見極めようとする努力をすること

 解決していくプロセスに思いがこもるかどうかが大切




○コンサルタントの「現場力」

 = 思考力 + 人間力 + 実践力


・思考考力 = 論理的思考 + コンセプト思考


・人間力 = 自分パワーアップ力 + 組織シナジー力

 自分パワーアップ力 = 高さ(使命感)×深さ(本質探究力)×明るさ(ポジティブ発想)

 組織シナジー力 = 誠実さ + 幽体離脱 + モチベーション向上力


・実践力 = シナリオライティング力 + コンサルティングコミュニケーション力



人間力・・のベースに必要なのは、自分の「信条」・・

野口さんの信条が紹介されていますが、とってすばらしいです!


「我が信条

 人は、「ひとつの人格」を残して、死する。

 誰でも、「生」を受けた時から

 その人自身の人格の旅は、始まっている。

 私は、この精霊から預かった私の人格の旅を

 いつも考え、いつも「主体性」を抱いて

 「高き志」の中で

 「自分のために」「人のために」そして

 「人々のために」行動している。

 それは、死する際の預かった私の人格を

 いかに自分の力で高めることに成功したかで

 自分の役目を果たせたかどうかを

 確認するためである。」






<目次>
第1章 強い企業は「現場力!」できるコンサルタントも「現場力!」
(なぜ、コンサルタントの「現場力」が求められているのか?
「現場力」とはそもそも何か?)
第2章 できるコンサルタントの「現場力」を解剖する
(できるコンサルタントは「強い思い」と「経験」で自己進化する
 できるコンサルタントは「本質」を見抜く ほか)
第3章 「人間力」なくしてコンサルタントの資格なし!
(「自分パワーアップ力」で、人の心を動かす力を持て!!
 「組織シナジー力」がチームの雰囲気を一変させる)
第4章 「思考力」はコンサルタントの武器倉庫
(あの有名な「論理的思考」の本質って?
 本当の現場力は「コンセプト思考」で決まる)
第5章 「実践力」が納得のコミュニケーションをもたらす
(「シナリオライティング力」でアウトプットも完璧に
 「コンサルティングコミュニケーション力」の目標は「納得!」)





善光寺

善光寺参りの際に、出逢った言葉・・


松下幸之助さんの「手さぐりの人生」の中の一節でした。  

「いくつになってもわからないのが人生というものである。

 世の中というものである。

 それなら手さぐりで歩むほか道はあるまい。

 わからない人生を、わかったようなつもりで歩むことほど危険なことはない。

 わからない世の中を、みんなに教えられ、みんなに手を引かれつつ、

 一歩一歩踏みしめて行くことである。

 謙虚に、そして真剣に。

 おたがいに人生を手さぐりのつもりで歩んでゆきたいものである。」


                                     

東山魁夷館でも目にした言葉・・

東山魁夷さんの「泉に聴く」より。

「私は生かされている。
 
 野の草と同じである。

 路傍の小石とも同じである。

 生かされているという宿命の中で、せいいっぱい生きたいと思っている。

 せいいっぱい生きるなどということは難しいことだが、

 生かされているという認識によって、いくらか救われる」


泉に聴く

 善光寺さんは、

 檀家を持たない無宗派の神仏混合のお寺さん。


宿坊
 
 無宗派で、かつ、女人禁制でなかったので、

 移動が極めて厳しかった江戸時代においても、

 全国各地から善光寺詣でが盛んに行われたといいます。

 しかし、当時は、常時20名程度の宿泊客しかいなかったため、

 参拝客は、本堂で寝ていたとのこと。

 ところが、交通機関が発達した明治になり、

 参拝客が急増します。

 そこで、善光寺のお坊さんの自宅を宿泊施設として開放してできたのが、

 39の宿坊でした・・って、実はとっても最近のこと。


 そもそもの歴史はじまりは、

 朝鮮半島から仏教伝来・・阿弥陀如来像が日本にやってきます。

 仏教とともに、悪疫が流行ったため、

 如来像が、難波の堀江の池に放棄される・・のちに、如来が発見され「阿弥陀池」となる。

 国司にともなって信濃からやってきた本田善光が、この池を通りかかった際、

 「善光、善光」という声が聴こえ、善光はこの如来像を背負って信州に帰ります。

 最初に安置した場所が、「元善光寺」。

 のちに、如来が、善光に対して再度の移動を命じ、移ってきたのが、

 いまの「善光寺」の近く。


 その後、戦国時代・・

 武田信玄により、甲府に移設・・「甲斐善光寺」

 さらに、織田信長により、岐阜に移設・・

 江戸時代になって、再び信州に戻されます。

 でも、40年以上経っていたため、荒れ果てていたようです。


 1707年徳川綱吉の時代に、伽藍が再建されるのですが、

 善光寺さんは、檀家を持たないので、

 再建を命じられた千葉のお坊さんが、全国を行脚してお布施を集め、
 
 その際、各地のお寺に「善光寺」の名前を遺したこと・・

 結果、119ヵ寺以上の「善光寺」となった。

 
 ・・などという話を、宿坊の執事さんや奥さんからいろいろ伺いました。

 
 宿坊・・今回、季節外れだったせいか、

 1組のみの宿泊で、とってものびのびさせていただきました。
 

善光寺

 今朝は、5時前に起床。

 雨の中でしたが、5時15分に出発・・
 
 といっても、5分ほどで山門の下に到着。


 大僧正に、数珠で頭を触っていただいた後、

 本堂で、お朝事(あさじ)。

 善光寺さんは、お朝事は365日されるのですが、

 その時間だけ、如来像がご開帳されます。

 ・・なので、日中時間帯は、観光のみとなってしまいます。

 ・・などということ、全然知りませんでした。

 参拝される方は、朝5時半から7時までに間に合うようにしていただければ!
 

山門

 山門からの景色・・



  信州善光寺・お戒壇巡り・・・遠くとも一度は詣れ善光寺

  全国の戒壇めぐり・地下霊場

 信州の善光寺での「戒壇めぐり」・・・

 の興奮冷めやらぬまま・・

  信州善光寺・お戒壇巡り・・・遠くとも一度は詣れ善光寺


 いまちょっと調べたら、

 全国いたるところに、「戒壇めぐり」や地下霊場のような場所がありますね~


大光寺(宮城県柴田町)

岩槻大師(埼玉県岩槻市)

玉川大師(東京都二子玉川園)
井口院(いこういん)(東京都三鷹市)
安養院(東京都目黒区) ・・ウスサマ明王
威光寺(東京都稲城市)
穴澤天神社(東京都稲城市)

済広寺(静岡県南伊豆稲取)
妙法寺(静岡県富士市)

甲斐善光寺(山梨県甲府市)
元善光寺(長野県飯田市)
善光寺東海別院(愛知県祖父江町)
無量寺(愛知県蒲郡市)
大聖寺大秘殿(愛知県蒲郡市)
華厳寺(岐阜県谷汲村)
 ・・たぶん同じお寺さん・・谷汲寺(岐阜県揖斐郡谷汲村徳積)
宗休寺・関善光寺(岐阜県関市)
千一会不動院(岐阜県各務原市)
迫間不動(岐阜県関市)

清水寺の塔頭・随求堂(京都)
信貴山朝護孫子寺 虎の胎内くぐり(奈良県生駒郡)

善通寺(香川県善通寺市)

大聖院(広島県宮島)
耕三寺・千仏洞(広島県瀬戸田町・因島)
摩尼寺(鳥取県鳥取市)
摩尼寺(まにじ)(鳥取県鳥取市)

福岡大仏(福岡県福岡市)

 
 「全国善光寺会」によると、443の善光寺如来分身仏があり、
 「善光寺」を正式な寺名とする寺院が119ヵ寺以上存在するとのことですので、
 「戒壇めぐり」できるところも、もっとあるかもしれません。

 京都を初め関西にはもっと沢山あるはず・・

 岐阜や広島、充実してますね。 

 
 行く前に、もう一度チェックしようと思いますが、

 まずは近場から攻めたい?!と思います。



 思い立って!

 一泊二日で、信州の善光寺に行ってきました。


 目的は、「お戒壇巡り」・・
 
 先日読んだ松岡正剛&茂木健一郎「脳と日本人」で、

 「異界体験」ゾーンの一つに紹介されていて、千葉からは一番近い場所だったので。


 車での小旅行ばかりだったので、

 列車での旅は久しぶり・・


あさま

 「あさま」にもはじめて乗りました。


銀の鈴弁当

 列車といえば、お決まりの?・・駅弁は、

 東京駅なので、「銀の鈴弁当」と赤飯弁当。



 長野駅には、わずか1時間半ほどで到着。



善光寺

 善光寺の入り口から、仁王門を見て。
 


善光寺

 善光寺さん。



 翌朝5時半からのお朝事(あさじ)でもお参りするので、
 
 日中のお参りは不要ですよ、と宿坊の方に言われていたのですが、

 せっかくなので、本堂へ。

 
 そして、念願の「お戒壇巡り」・・


 1回目?・・は、左手で、暗闇を回りました。

 人が少なかったので、もう一回。


 あれっ!、地上に出てきてから、

 「極楽の錠前」があることに気づくڤ

 再び、回って、今度は、無事?!に、「極楽の錠前」に触れる。

 
 ・・実は、翌日、宿坊の執事さんに、
 
 「お戒壇巡り」は、目を閉じてすることが正式であること。

 目が見えなくても、右手の壁または、左手の壁があれば、

 それを頼りに歩んでいける、ということを表わしているから、とڤ

 
 何度も回った「お戒壇巡り」でしたが、

 その都度、前後に歩かれた人の反応が異なることも面白く、

 とっても満足でした



東山魁夷

 宿坊に入るまで、まだ時間があったので、

 東山魁夷の絵を見るため、長野県信濃美術館・東山魁夷館へ。

 「道」の習作や、「白い馬」シリーズを見ることができましたޥ




私塾のすすめ

「私塾のすすめ─ここから創造が生まれる」齋藤孝&梅田望夫・・私淑のすすめ!

 
 5月初めにでていた齋藤孝さんと梅田望夫さんの対談本。

 気になっていたのですが、ついに手に取りました。

 
 タイトルの「私塾のすすめ」は、

 「私淑のすすめ」の方が、相応しいと思いました。

 私淑によって「内面の王国」を創り上げることが、

 世界と対峙していく近道・・だと思います。



○トラブルの乗り越え方(齋藤)

 天才とか偉人と呼ばれている人は、学ぶことがうまい。・・

 大きな仕事をする人というには、向き合っているトラブルもまた、

 ふつうの人より多いんですよね。

 そういうトラブルの乗り越え方というメンタリティの面でも、勉強になります。 

 自分と比べれば、偉大な人の陥っているトラブルのほうがうんとすさまじい。


○リーダーの役割(齋藤)

 リーダーとは、役職以上に、「ポジティブな空気をつくることのできる人」だと

 言えますね。

 リーダー的存在がそのポジティブな空気を体現していると、入ってくる人はみんな、

 その空気にそまる。


○会社生活の過ごし方(梅田)

 「寒中水泳」ではもぐってしまったほうが楽。

「会社というのは融通無碍で、能動的に動くと、いろんなことが通る。

 それなのに、能動的・積極的に会社に働きかける人というのがどうしてこんなに

 少ないのだろう、といつも思います。」



極めつけは、日々の生活自体が作品・・となるような生き方の勧めでした。

○「生活が作品」・・・梅田さんのライフスタイル

「たとえば、朝三時か四時に起きて、土日もなく「好きな仕事」をコツコツと毎日

 一人でやり続けている。午前中には大方の仕事を終えて午後は昼寝をしたりして

 のんびり過ごす。

 家で過ごす時間がものすごく長い。

 そしてその時間の大半を夫婦二人きりで過ごしている。

 夕食以降はすぐに寝てしまいナイトライフがない、などなど。」

 ・・村上春樹さんライクな生活スタイルだといいます。




<目次>
はじめに――志をデザインする(齋藤孝)
第1章 志向性の共同体
第2章「あこがれ」と「習熟」
第3章「ノー」と言われたくない日本人
第4章 幸福の条件
おわりに――私塾による戦い(梅田望夫)




 今週、20年来の懸案だった

 左下奥の親知らずを抜きました!


 というのも、そもそもが

 この親知らずの手前にある奥歯が、

 この親知らずのせいで虫歯になって欠けたため。

 欠けた奥歯を治療しようとしたものの、

 親知らずが威張っているので、虫歯の後を上手く被せることができない・・・!!!

 そこで、抜歯となりました。


 思い起こせば、

 20年前、親知らずの抜歯を勧められたときは、

 手前の奥歯とがっちりぶつかっていたので、

 歯茎を切って、親知らずを取り出して、縫合する・・という恐ろし~

 方法でした・・・一日入院かも、とも言われていた気がします。

 あまりに痛々しいイメージに恐れおののいて、虫歯になるのを待ったのでした。

 そして、今回、

 奥歯が欠けたおかげで、出口ができた親知らず、

 局所麻酔を打って5分後、あっという間に抜けてしまいました。

 
 化膿止めの抗生物質と痛み止めを処方していただきましたが、

 痛み止めは飲まずじまい。

 
 抜歯で1500円+翌日の消毒120円=1620円也でした。

 ・・でも、奥歯はしっかり虫歯になったのでした・・どっちが良かったのだろうか???
 


親知らずはなぜ抜くの?


ウェブ社会をどう生きるか

西垣 通「ウェブ社会をどう生きるか」・・「アンチ」ウェブ進化論から情報学の転回へ



 梅田さんの「ウェブ進化論」を多分に意識されて書かれた

 「アンチ」ウェブ進化論・・との評もありましたが、

 前半は、そもそも「情報とは何か?」から説き起こした手堅い本でした。



 ウェブ2.0の本質とは、

 「一種のIT業界のなかの権力闘争に他な」らない。

 マイクロソフト&インテル中心の「情報端末メーカー」と、

 グーグル&アマゾン代表の「情報サービス企業」との覇権争いである。

 ここに、将来主役となる一般ユーザーは直接関係がない。


 また、ウェブ礼賛論は、

 「安易に既存の専門知を排斥し、あらたなウェブ集合知を主張するあまり、

  急速に知の堕落が生じつつあるのではないか」と懸念されます。

 しかも、ウェブ社会は若者の社会だ・・という議論の中にある欺瞞を指摘します。

 エスタブリッシュメント打倒のかけ声の中、中高年を排除、年齢差別意識があるだけでなく、

 それを主張する人のほとんどはエリート意識が強い若者とその支持者であり、

 「おちこぼれてきた普通の若者」など相手にするつもりもない能力差別意識があることを

 知っておいた方が良い。

 グーグルは、かつてのケネディ政権の中枢を担った若者と同じような

 「ベスト&ブライテスト」の集団なのだから。

 



 「情報とは、生物が世界と関係することで出現するものであり、

  具体的には、生物が生きる上で、「意味のある(識別できる)パターン」」のこと。


 基礎情報学の情報の定義では、

 「それによって生物がパターンをつくりだすパターン」のこと。


 「情報とは実体ではなく、

  世界を認知する主体である生物が対象ととりむすぶ関係ですから、

  それは生物の変化にともなって変化」する。


  情報の中で、デジタルな「機械情報」・・最狭義の情報は変化しないが、

  「生命情報」や「社会情報」等は基本的に変化する。


 西垣さんが危惧するのは、ウェブの世界で、死滅した機械情報があふれかえる一方、

 この機械情報と、「生命情報」や「社会情報」が取り結ぶメカニズムが追いついていないこと。


 したがって?!

 これからなすべきことは、

 「機械情報中心に生じている情報学的転回にストップをかけ、

  生命情報中心に情報学的に反転させる」ことである、と。



<目次>
第1章 そもそも情報は伝わらない
(ウェブ情報爆発の時代;足をすくう検索技術 ほか)
第2章 いまウェブで何がおきているか
(放送と通信の融合;e‐Japanからu‐Japanへ ほか)
第3章 英語の情報がグローバルに動く
(検索自動化の罠;ふたたび人工知能の夢 ほか)
第4章 生きる意味を検索できるか
(シャノン情報理論の功罪;生物と機械 ほか)
第5章 ウェブ社会で格差をなくすには
(暗黙知と「しみ込み型教育」;自閉症児の学び ほか)



世界と日本経済の潮目(2008年)

原田 武夫「世界と日本経済の潮目 2008年―金融マーケットを先読みせよ メディア情報から読み解くマネーの潮流」・・・公開情報インテリジェンス(open source intelligence)


 「公開情報インテリジェンス(open source intelligence)」・・


  情報工作機関の世界では確立されつつあるメソッドに則って、記述された・・という本。


 昨日、ブッシュ大統領が発表した、北朝鮮のテロ国家指定解除・・

 前著に引き続き、原田さん、「北朝鮮のテロ国家指定解除」は近々ある、

 地政学上のリスクに踊らされるな、と釘を刺されており、半年前の予告的中でした。


 特に、北朝鮮問題については、ヨーロッパ・・とりわけドイツが先走っている

 「経済利権」がその本質であるのだから、と。 

 「拉致問題」で米国がもたもたしている間に、ドイツやカナダが北朝鮮へ猛アプローチ・・

 焦った米国が、しびれを切らせてテロ国家指定を解除した。 

 本来なら、北朝鮮の「経済利権」は、日本の独占でも仕方なかったにもかかわらず、

 感情面・・これが一番やっかいな問題ですが・・のため、歩み寄れないままフリーズしてるまに

 時間切れ。


 本書、2006年9月から2007年12月までの状況をフォローしていますが、

 この時期背後で漲るのは、「イスラム金融」のパワーの大きさ・・
 
 このイスラムも公認する「原子力」ビジネス・・が今後盛り上がる予感、

 米国とドイツを筆頭とするEUとの対立軸の中で、

 産油国が徐々に・・でも確実に米国からEUへシフトすること。

 結果として、ドルの急落、東南アジア通貨の下落、

 円レートの上昇あり、といわれていました。
 


<目次>
第1章 “世界の潮目”を見抜くための準備
第2章 “世界の潮目”を回顧する2006年9月~11月
第3章 封じ込められる日本とチャイナ・ショックによる「瓦落」
 2006年11月~2007年2月
第4章 「世界同時株安」第2幕2007年2月~9月
第5章 止まぬ危機、徐々に見え始めた新世界秩序2007年9月~12月
第6章 2008年の“世界の潮目”はこうなる!
用語解説



  原田 武夫「仕掛け、壊し、奪い去る米国の論理 マネーの時代を生きる君たちへ - 原田武夫の東大講義録」



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