一海知義の漢詩道場(続)

「続 一海知義の漢詩道場」一海知義編


2008年8月刊。


 「漢字・漢語・漢詩―雑談・対談・歓談」加藤周一&一海知義の中で、

 加藤さんがべた褒めしていたので手に取ったもの。

 ほんとは「正」を探したのですが、来週まで待てないので、順序は逆になりますが、

 先に「続」から読むことにしました。



 本書は、月に一度の「一知半解読游会」の勉強会記録。

 生涯に1万首を残した陸游・・この陸游の詩の中から500詩を河上肇が選んだ

 「陸放翁鑑賞」より、毎回1首づつ取り上げ、

 勉強会メンバーの説明に対して、半解先生が目からウロコの解説をするというもの。



 陸游(りくゆう)、宋代の詩人

 号は、放翁(ほうおう)

 1125年生、1210年没 (平安末期~鎌倉初期)

 当時の宋は、北から攻めてきた異民族に北宋が滅ぼされ、

 北宋の支配者が南に逃げてきて、杭州に都を置き、南宋が始まった頃。

 そのため、北の異民族を追い出して領土回復を目指す積極抗戦派と、

 北とは取引で対応しようとするハト派の二派に分かれる。
 
 陸游の父は前者であるが、政界では全くの少数派であったため、冷や飯を食い続けた。

 また、本人は、科挙で一位で合格するも、当時の総理大臣の孫が同時に受験していたため、落第させられる。
 二十歳で結婚し、すごく仲の良い夫婦だったが、嫁姑の確執により、無理矢理離縁させられる。
 
 この二つの挫折をバネにして生きた、という。

 その後、官吏となるも、
 
 反体制ではないが、体制からはじき出された非体制的人物として生きる。

 
 この不遇の詩人を獄中で発見したのが、経済学者の河上肇であり、

 注釈書を著す・・それが、栄養失調で亡くなるまで書き続けた「陸放翁鑑賞」であった。


 
 本書では、16回、16首分を採り上げています。

  メンバーの解釈に対する半解先生のコメントが、なんともいいです。

 「古典やるんやったら、押さえるべき筋はきっちり押さえなあかん」とか、

 「今の答えも、ただ「言うてみた」、という感じやね。それに「思いました」ではあかん」

  証拠を集めて、証明しなさい、とか。




 嘆きの歌

1 大きすぎて中身はからっぽ、世の中の役に立たず、
2 のんびりくつろぎ、人生を過ごしている。
3 酒に酔って死にたい、とただ願うばかり。
4 常識はずれの変わり者だと言われても、かまうものか。
5 千里の名馬もかいばおけに首を突っ込み、天地の果てで年老い、
6 船を飲み込む大きな魚も、海辺に巨体を横たえたままでいる。
7 古い友人がすっかり姿を消した今、
8 誰に向かって涙を流せばいいのか。

 酔生夢死・・を望む陸游、
 
 自身の不遇を嘆き、そうしている社会へ怒り・・憤死しそうなほど狂おしい想い・・ 

 



<目次>
故郷は楽し
詩を作るには
墓まいり
晩春に感じた事
小舟に乗って
引っ越して来たい
小舟に泊まる
酔生夢死
わが骨相は
夕暮の眺め
老農の仲間
晩秋あれこれ
自由の身
居眠り天国
夕暮の酒盛


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漢字・漢語・漢詩

「漢字・漢語・漢詩―雑談・対談・歓談」加藤周一&一海知義


2005年刊。

 加藤周一さんと一海知義さんの対談。


 加藤さんにとって、一海さんは、漢語・漢詩の先生の位置づけ。

 わからないことがあると葉書きで質問して回答を得るという一海通信教育の生徒である、

 と自称されています。


 冒頭、加藤さんが、「一海知義の漢詩道場」をべた褒め・・

 この漢詩道場は・・宋代の詩人・陸游の詩・・なんと1万首あるとのとこですが、

 その中の500首を河上肇が選んだ「陸放翁鑑賞」を下敷きに、

 毎月1首ずつ取り上げる勉強会・・予定だと、46年間、

 一海先生が106歳の頃に終わる・・という雄大なもの。



 一日に一度漢文の古典に接する努力を続けることの効用。

 それは、「日本語の水準を落とさないために必要」である。

 「日本語のある緊張したリズムを維持するため」に必要である。

 
 明治の前半の鴎外、荷風、河上肇らの漢文力は深い。

 井伏鱒二、中野重治は、漢語をほとんど使わなかったが、それは知らないのではなく、
 
 半解な理解を自覚していたため、危ないから使わなかった。

 三島由紀夫は、ほとんど読めなかったのに、聞きかじりの漢文をやたらに使った。

 漢文を読めない人は感心するが、書けなくてもある程度読んだ人には読むに耐えない、と。


 日本には、唐詩のみが流布しているが、

 その後の宋代の詩はほとんど取り上げられていない。



 一海先生の「陸游詩選」か、「漢詩一日一首」あたりから

 手にとってみようか、と思っています。



<目次>
第1部 漢字・漢語・漢詩―雑談・対談・歓談
(一日に漢詩一つ読むのだが…
 時制がない中国語の面白さ
 漢字は数学的記号に似ている
 三〇〇〇年前の詩が注釈なしに読める ほか)
第2部 漢字文化圏の未来
(国際語と地域語
 大きくなった漢字のメリット
 芸術性をもつ文字
 関係性を表わす文字 ほか)



日本文化における時間と空間

加藤周一「日本文化における時間と空間」・・「今=ここ」に生きる



 加藤周一「『日本文学史序説』補講」のおいても、

 外来文化を受け入れる前の「古層」「執拗低音」の存在がいわれていましたが、

 本書においては、「古層」と外来文化の受容を踏まえた上での

 日本人にとっての時間・空間に対する考えについて取り上げています。

 事前の推論としては、

 日本人は「今=ここ」に生きている、つまり、

 時間においては「今」に、

 空間においては「ここ」に集約される世界観に起きているようにみえる、と。


 ところで、それは世界の文化において普遍的なものではなく、

 それぞれの文化に固有な型を持っている。

 ユダヤ・キリスト教的世界や中国の世界観との比較文化的に検討することによって

 日本人の時間・空間に対する世界観を明らかにしようという試みです。


 
 時間の類型・・・これまで考えたこともありませんでしたが、


 ユダヤ・キリスト教的世界における歴史的時間は、

  始めと終りがある時間、両端が閉じた有限の直線(線分)で表現される。

 
 古代ギリシャの時間は、

  始めも終りもない無限の時間・・であった。

 ところで、無限の時間の表現には2つあり、

  1つは、一定の方向をもつ直線で、時間はその直線上を無限の過去から無限の未来へ向かって流れる。

  もう1つは、円周上を無限に循環するという時間・・ヘレニズムの時間概念

 古代中国も、循環史観である。


 仏教における時間は、「輪廻」の思想・・生死は限りなく繰り返されるから、時間は無限の循環、

  しかし、一つの生と次の生は同じではない。つまり、輪廻は半ば循環的、半ば直線的な時間。

 ミロク信仰は、キリスト再臨の信仰に似て、一種の終末論であり、

  始めがなく、終りのある直線的時間となる。

 また、仏教において「空なるもの」とする考え方によると、

  時間的および空間的距離は現実の一つの現れ方にすぎない。

  過去・現在・未来は永遠の今であり、永遠の今は、過去・現在・未来である。
 
  この考え方は、歴史的時間の概念の一つの類型ではなく、時間そのものの超越である。


 古事記の時間は、始めなく終りのない時間意識であり、

 日本人の時間観へ影響を与えている。



「無限の直線としての時間は、分割して構造化することができない。

 すべての事件は、神話の神々と同じように、時間直線上で、「次々に」生れる。」

 そこでは、人は「今」に生きる。


 また、「四季の区別が明瞭で、規則的であり、その自然の循環する変化が、

 農耕社会の日常的な時間意識を決定した」と考えられる。



 かくして、日本文化の中には、3つの異なる型の時間が共存した。

  歴史的時間としては、始めなく終りのない直線、

  日常的時間としては、始めなく終りない円周上の循環、

  人生の普遍的時間としては、始めがあり終りがある。

 この3つの時間どれもが、「今」に生きることに向かった、と。 

 

 
 
 日本的な時間観を象徴するもの・・

 それは「連歌」・・「今眼の前の前句と付句との関係の面白さである。

 面白さは現在において完結し、過去にも、未来にも、係わらない。

 連歌とは、過ぎた事は水に流し、明日は明日の風に任せて、

 「今=ここ」に生きる文学形式である。

 その文学形式こそが、日本文学の多様な形式のなかで、数百年にわたり、

 史上類の少ない圧倒的多数の日本人の支持を受け続けたのである。」
   






<目次>
第1部 時間
(時間の類型
 時間のさまざまな表現
 行動様式)
第2部 空間
(空間の類型
 空間のさまざまな表現
 行動様式)
第3部 「今=ここ」の文化
(部分と全体
 脱出と超越)




『日本文学史序説』補講

加藤周一「『日本文学史序説』補講」

2006年刊。


 2003年9月に5日間にわたって行われた『日本文学史序説』の集中勉強会の記録。

 20年ほど前に読んだ『日本文学史序説』のファンだったので、

 一昨年から気になっていたのですが、ようやく手に取りました。


 冒頭の『日本文学史序説』の採った方法論の説明、とても面白く、

 一気に惹きこまれました。

 
 日本文学史・・・とは、そもそも何か?

 つまり、ここでいう、
 
  「日本」とは何か?

  「文学」とは何か?

  「歴史」とは何か?

 それぞれの意味は、決して自明ではない。


 「文学」・・

  中国においては、詩文・・詩と文章のみ。戯曲は入らず、小説も入らない。

  日本では、人情本・洒落本、和歌・俳句、読本、歌舞伎、能・・は、

  個別バラバラで、英語の「literature」のように全部を含む概念はなかった。

  ラテン語では、「書かれたものすべて」の意であり、

  ヴァレリーによる定義は「文学とは言葉のある種の性質の発展してものにほかならない」
 
  したがって、「詩と小説と戯曲と文芸批評を文学と呼ぶ」といわれるような了解はない。

  そこで、『日本文学史序説』では、できるだけ広く採るようにした。


 「歴史」・・

  ウェブスター曰く、「過ぎ去った出来事を記録し、分析し、相互の関係を求めて説明する、

   それを歴史という」。

  過去の事実の記録や列挙だけではない。歴史とは、事実や記録の「関係」をいう。

  したがって、単なる列挙を認めない!


 「日本」・・

  「日本」という言葉が中国の文献に初めて出てくるのは、7世紀の奈良朝初期らしい。

  同質社会といわれるが、アイヌは言語も信仰体系も生活様式も異なる別人種であり、

  沖縄は非常に強い日本語の方言といえるかもしれないが、長い間、政治的にも独立した存在で、

  国際的な地位も異なった。
  
  台湾も強い同化政策を採ったため、日本語・日本国籍を持つ、ある時期は日本の少数民族であった。

  そして、1910年以来、朝鮮半島で日本語教育を受け、日本語で書かれた文学と、

  「いまもっとも生産的で高い質を誇っている」在日朝鮮人の文学。

  ・・以上すべてを含む必要がある。



 「文学」の方法・・

  第一は、日本語と古典中国語・・漢文の二つの言語でカカレタモノ。

  さらに、カカレタモノだけではなく、本来「口承」のものも含める。
  
  
  第二に、日本の中にある<階級>を意識して、

  <文学>といったとき、どの<階級>の<文学>なのかを意識すること。


  第三は、外来文化の影響。仏教や儒教が入ってくる前の日本人は、

  いったい何を考えていたのか・・「古層」「執拗低音」を認識する。
  
  この「古層」は、「よほど此岸的で、具体的で、実際的で、個別的なもの

  ではないかと推論でき」る。

  第四は、<文学>の定義をできるだけ広くとる。

  第五は、どの国の人にもわかるように書く、という立場をとった。



 以下、宋代の詩人・陸游を代表とする体制批判や社会批評を含む中国の詩と、

 花鳥風月や恋愛のみに終始した和歌や俳句との対比や

 宣長の確信犯ぶりなど、面白い話が続きます。

 


<目次>
日本文学の特徴について
『万葉集』の時代
最初の転換期
『源氏物語』と『今昔物語』の時代
再び転換期
能と狂言の時代
第三の転換期
元禄文化
町人の時代
第四の転換期
工業化の時代/戦後の状況
自由討論




地球巡礼

野町和嘉「地球巡礼」


 午後、散歩の途中に図書館に立ち寄る。

 「バカにならない読書術」養老孟司&池田清彦・吉岡忍で紹介されていた

 野町和嘉さんの「地球巡礼」を探す・・

 予想と反して・・大型本の写真集でした。

 
 写真集の対象は、宗教ベルト地域をほぼ網羅し、

 アンデスまでも網羅していました。


 ちなみに、宗教ベルトという地域・・東はチベット、バングラデシュ、ブータンからインド、

 中央・南アジアを通り、アラブ諸国とイスラエル、さらには北アフリカからモロッコ

 へと延びる帯状の地域・・といっているのは、「3つの原理」のローレンス・トーブさんの定義によります。

 中世の都市のまま残るメディナや、

 200万人に及ぶメッカの巡礼者の群れは圧巻なのですが、

 一番印象に残ったのは、

 エチオピアの岩山の中腹にある教会と、

 そこに入って30年間、一度も地上に降りたことのない修道女の写真


 世間へつながるのは、一本のロープのみ・・


 この写真見ながら、世俗を避ける修道士たちに対して興味本位は失礼だと思いつつ、

 世界遺産のメテオラには一度行ってみたいと思うのでした。




<目次>
サハラ―砂の地平線
チベット―極限高地の仏教
インド―ヒンズー教5000年の流れ
エチオピア―旧約聖書の世界
メッカ・メディナ―イスラーム宇宙の中軸
ナイル―文明の川、原始の川
グレート・リフト・バレー―人類揺籃の地
アンデス―星と雪の巡礼祭

「産業界のニーズに応える人材育成」藤原章夫(文部科学省高等教育局 専門教育課 課長)


PMI東京フォーラム2008 初日の招待講演・・



<サマリー>
 人口減で、大学全入時代において、質をいかにして確保するか?
 高度IT人材育成へつながる教育改革について紹介・・
 でも、産業界の要求とのギャップはまだまだ大きい。



○日本の現状

・日本の人口は2005年をピークに減少・・
 2050年 1億59万
 2100年 6400万
 
・世界のGDPの中での日本プレゼンス

 1995年 17.9% → 2006年 9.2% へ低下

 かつていわれた日・米・欧の3極体制・・という言葉もいまは昔・・

・一人当たりGDP

 2000年 3位 → 2006年 18位 へ後退


○大学の状況

 「人口減」の中での、 大学進学率増加 55.3%

 既に収容人員は、進学希望者の9割をカバーする「大学全入時代」

 
 規制緩和により、
 大学数が、H10年604 → H20年765(+161)へ急増 


 ・・でも、

 まだ欧米平均より、在学者数が少ない

  社会人(25歳以上)の在学者数が、

   OECD平均は20.6%にもかかわらず、
   日本は、2.7%


 対GDPの教育投資は、

   OECD平均は、1.0%に対し、
   日本は、0.5%


 ★産業界と大学のミスマッチが発生している!

 ・・でも、ほんの10数年前まで、

 産学官の癒着の構造・・ということが堂々と言われていたこともいまや懐かしい。

 また、ドクターを採りたがらない企業・・

 専門に特化しすぎて企業としては上手く使えない。
 
 しかし、
 日本の企業も、これまでの完全自前教育だけでは追いつかなくなってきており、
 欧米のように大学の力を借りないと立ち行かないのではないか。




 今後の大学改革の目標

 1.競争的環境(高度化)
 2.安定的な基盤
 3.機能分化

 1~3を通して、多面化

  
 資源の少ない日本は、知恵で生きていくしかない。


 高度IT人材育成・・

 「先進的ITスペシャリスト育成推進プログラム」

  つくば&九大を中心に8拠点 200~300名

  しかし、産業界からは、年に1500名を要請されており、

  まだ緒についたばかり。




PMI東京フォーラム2008 初日

PMI東京フォーラム2008 二日目



イノベーション・・ドラッカー「変革の哲学 変化を日常とする (ドラッカー名言集)」


 ドラッカー「変革の哲学 変化を日常とする (ドラッカー名言集)」



○イノベーションのための問い

「既存の事業について発すべき問いは、

 「この活動は必要か、なくてもすむか」である。

 答えが必要であるならば、

 次に発すべき問いは「必要最小限の支援はどれだけか」である。

 これに対して、イノベーションについて発すべき第一の問いは

 「これは正しい機会か」である。

 答えがしかりであるならば、第二の問いは、
 
 「注ぎ込むことのできる最大限の優れた人材と資源はどれだけあるか」である。」



○継続学習の風土をつくる

「イノベーションを行うには、組織全体に継続学習の風土が不可欠である。

 イノベーションを行う組織では、継続学習の空気を生み出し、それを維持する。

 ゴールに達したと考えることを許さない。

 学習を継続すべきプロセスとする。」



○集中的かつ体系的な仕事

「イノベーションには、他のあらゆる仕事と同じように、

 才能、創意、知識が必要である。

 しかし、本当に必要とされるのは、激しく集中的な仕事である。

 勤勉、忍耐、決意が欠けていたのでは、

 せっかくの才能、創意、知識も役に立たない。」




「リスクの有無を行動の基盤としてはならない。

 リスクは行動に対する制約にすぎない。」




変革の哲学




  カイゼンする組織・・創造の仕組み

  スコット・バークン「イノベーションの神話」




変革の哲学

ドラッカー「変革の哲学 変化を日常とする (ドラッカー名言集)」

上田惇生さん、編訳。




「既存のものは古くなる。

 あらゆる意思決定と行動が、それを行った瞬間から古くなりはじめる。

 したがって、通常の状態に戻そうとすることは不毛である。

 通常とは昨日の現実にすぎない。」



「医薬品メーカーでは、製品の4分の3が10年で入れ替わるくらいでなければ、

 自らの存続があやしくなることを知っている。

 しかし、どれだけの保険会社が、商品の開発や改善、勧誘やクレーム処理の研究に、

 自らの成長、さらには存続さえかかっていることを認識しているだろうか。」



「あまりにわずかの企業しか、昨日を切り捨てていない。

 そのためあまりにわずかの企業しか、

 明日のために必要な資源を手にしていない。」



「未来は明日つくるものではない。

 今日つくるものである。

 今日の仕事との関係のもとに行う意思決定と行動によって、今日つくるものである。

 明日をつくるために行うことが、直接、今日に影響を及ぼす。」





<目次>
変革の時代
未来
起業家精神
チェンジ・エージェントの条件
チェンジ・エージェントの組織
イノベーションの原理
イノベーションのリスク
イノベーションの機会
予期せぬ成功と失敗
ギャップと構造変化
発明発見とアイデア
ベンチャーのマネジメント
成長と多角化
公的機関と企業家精神



仕事の哲学

ドラッカー「仕事の哲学 最高の成果をあげる (ドラッカー名言集)」

上田惇生さん、編訳。


 ・・どの言葉も、素晴らしい!!!




「成長に最大の責任をもつ者は、本人であって組織ではない。
 
 自らと組織を成長させるためには何に集中すべきかを、

 自ら問わなければならない。」



「成功の鍵は責任である。

 自らに責任をもたせることである。

 あらゆることがそこから始まる。

 大事なものは、地位ではなく、責任である。

 責任ある存在になるということは、真剣に仕事に取り組むということであり、

 仕事にふさわしく成長する必要を認識するということである。」



「人生から何を得るかを問い、

 得られるものは自らが投じたものによることを知ったとき、

 人は人として成熟する。

 組織から何を得るかを問い、

 得られるものは自らが投じたものによることを知ったとき、

 人は人として自由となる。」



「優先順位の決定には、いくつか重要な原則がある。

 すべて分析ではなく勇気にかかわるものである。

 第一に、過去ではなく未来を選ぶ。

 第二に、問題ではなく機会に焦点を合わせる。

 第三に、横並びではなく独自性をもつ。

 第四に、無難で容易なものではなく、変革をもたらすものを選ぶ。」




「時間の使い方を知っている者は、考えることによって成果をあげる。

 行動する前に考える。

 繰り返し起こる問題の処理について、体系的かつ徹底的に考えることに

 時間を使う。」



「第二の人生をもつには、一つだけ条件がある。

 本格的に踏み切るかなり前から助走しなければならない。」




<目次>
成長
成果能力
貢献
強み
進むべき道
知識労働者
起業家精神
チームワーク
コミュニケーション
リーダーシップ
意思決定
優先順位
時間管理
第二の人生



考具

加藤昌治「考具―考えるための道具、持っていますか?」


 2003年刊。


 考えるための道具・・「考具(こうぐ)」と呼ぼう。

 思考のためのツールは、インプット用・頭の整理用・アウトプット用等

 目的によってさまざまあるが、自分用の考具を手に入れるための勧め

 になっています。



 アイデアとは何か?

  「アイデアとは既存の要素の新しい組み合わせ以外の何ものでもない」

 だから、大発明や大発見でなくても、

  「一つの企画が、新しいアイデアばかりで構成されている必要もない」

  「少しだけ新しくても「新しい」」ことになるから。

 また、「アイデアは企画の素」であり、「いきなり企画は生まれない」。

 したがって、「アイデアに完璧さは不要」である。

 だから、「量が質を生む」ことを肝に銘じてアイデアを出すこと。

 ・・この場合の「量」ってどれくらい?

 5つぐらいで満足しないこと!とキッパリ・・50出そう!

 「下らないことでも」「1行」メモでもいいから、沢山出そう。

 

○インプットのための考具

 ・「カラーバス」効果を利用する・・SEEがLOOKに変わる。

 ・「聞き耳」をたてる

 ・「ちょいメモ」

 ・「七色いんこ」・・一人二役三役を演じてみる

 ・「フォトリーディング」・・読書の定義を変える。右脳を使う。
   
   一冊の本の中で、自分にとって意味があるのは、4-11%。
   だから、この必要な箇所を探す。

 ・「臨時新聞記者」になってみる


○アイデアを展開するための考具

 ・アイデアスケッチ(手書き)
  
  「最初から珠玉のアイデアは出てきません」

  書いているうちに「だんだん調子がでてきますから大丈夫です。

  そのまま続けてください」
 
  「展開するときは拡げて拡げるのが大事。
 
   ちょっとの違いを大切にしてやってください。」

 ・ポストイット

 ・マンダラート

 ・マインドマップ

 ・アイデアスケッチ(PC)

 ・連想ゲーム

 ・オズボーンのチェックリスト

 ・ブレーンストーミング


○アイデアを収束させるための考具

 ・5W1Hフォーマット

 ・タイトル

   企画には必ずタイトルをつける!

 ・ビジュアライズ

 ・マンダラート

 ・企画書

 

○アイデアを、そのままにしないために 

 ・アイデアマラソン

  「自分が生み出したアイデアをノートに書いていく、それだけ。

   ミソは通し番号を振ること。」

  「アイデアマラソンは、自分専用のアイデアバンク」

  「考えれば考えるほど、新しいアイデアがあなたのモノになる」


 ・問いかけの展開

   アイデアに詰まったら、質問・問いかけ方を変えてみる。





<目次>
序章 広告会社でも最初は「ただの人」。今からでも全く遅くない!
第1章 「アイデア」「企画」を考えるとは、何をすることなんだろうか?
第2章 どうしたら“必要な情報”が入ってくるのか?―情報が頭に入ってくる考具
第3章 展開・展開・展開!―アイデアが拡がる考具
第4章 企画=アイデアの四則演算!―アイデアを企画に収束させる考具
第5章 時にはスパイスを効かす!―行き詰まったときのアドバイス
第6章 あなただけの『考具』を見つけよう!
終章 頭の動き方がシステム化することこそ、本当の『考具』かもしれない


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