【送料無料】邪悪なものの鎮め方

内田樹「邪悪なものの鎮め方」(木星叢書)

バジリコ

2010年刊







≪「邪悪なもの」との遭遇とは、

 「どうしていいかわからないけど、何かしないとたいへんなことになるような状況」

 というかたちで構造化されている≫



≪人間が住むところには霊的なキャナライザー、
 呪鎮のための装置は不可欠である。≫

 ・・千里ニュータウンにはあるが、六本木ヒルズにないもの




≪人間の知性のもっとも根源的で重要な働きは

 「自分がその解き方を知らない問題を、実際に解くより先に、
  『これは解ける』とわかる」というかたちで現れる。≫

≪自分が何を探しているかわからないときに
 自分が要るものを探し当てる能力。
 それが知的パフォーマンスの最高の様態である。≫


 ポランニーなら「暗黙知」
 フッサールなら「超越論的直観」
 カントなら「先験的統覚」
 というかもしれない。


歴史の教訓・・

≪正義を一気に全社会的に実現しようとする運動は
 必ず粛清か強制収容所かその両方を採用するようになる。≫




≪集団は「オーバーアチーブする人間」が「アンダーアチーブする人間」を支援し扶助する
 ことで成立している。≫

≪弱者とは「自分自身」だからである。・・

 私たちは誰であれかつて幼児であり、いずれ老人となる。
 いつかは病を患い、傷つき、高い確率で身体や精神に障害を負う。

 「合理的」な能力主義者は、そのような比較劣位にある人間はそれにふさわしい社会的低位に
 格付けされねばならないと考える・・

 でも、そういうふうに考えることができるのは、彼らが自分がアンダーアチーブメントの
 状態になる可能性を・・勘定に入れ忘れているからである。≫



≪誰もが「自分の仕事」だと思わない仕事は「自分の仕事」である、
 そう考えるのが労働の基本ルールである。≫






≪活字中毒者にとって、コンテンツは副次的な重要性しかない。

 重要なのは「文字を読むこと、それ自体」なのである。≫








<目次>
第一章 物語のほうへ──邪悪なもののコスモロジー
第二章 邪悪なものの鎮め方──呪いと言祝ぎ
第三章 正気と狂気のあいだ──霊的感受性の復権
第四章 まず隗より始めよ──遂行的予言集
第五章 愛神愛隣──共生の時代に向かって


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【送料無料】脳より体を磨きなさい

三宅裕之「脳より体を磨きなさい いつでもやる気がみなぎるビジネス体調管理術」

日本実業出版社

2010年刊


 食・体・ライフスタイル・目に見えない感謝の力などに注目し、
 体調管理をしっかりすることで、充実した人生を送る。

≪食生活などを改善してからは、健康になっただけでなく、
 仕事上のアウトプットや家族関係も含めた人間関係も飛躍的に向上した≫

≪コーチングや学習指導に、必ず食事・運動・睡眠などの体全体のマネージメントを
 取り入れる≫


○玄米+菜食の効果

・集中力が上がる
・判断力・決断力が上がる 
・メンタルが安定する
・直観力・直感力が上がる
・見た目の第一印象が上がる
・有効に使える時間が増える

・自信・自尊心が増す
・自分への厳しさが増し、自律する
・自分への愛情が深まる
・他者・環境への愛情深まる=ビジネスマインドが上がる


○食事

・血糖値が安定している人は、精神的にも安定しているため、
 集中力が保てます。

・プチ断食
 体調が悪いと感じた日は、夕食を抜くと、消化にエネルギーを使う必要がないので
 風邪などはだいたい治る。

・肉を食べても精はつかない

・花粉症対策

 糖分と脂分を控えること


○運動

・運動こそが最高の「脳トレ」

・なんとなく感じる疲れの原因は運動不足

 ついていないときほど、体を動かしたほうがいい




○感謝

・水への感謝は目に見えない人徳を積む

 命は水から生まれる

 水を使うたびに感謝する



<目次>
Part01 集中力を確実に高める「食事」習慣 基本編
仕事で最高の成果を出す鍵は「食事」にあった
集中力や直観力が研ぎ澄まされる「玄米菜食」
成功し続けるためには「健康」は必要不可欠!
一日一食の玄米で仕事も人生もうまくいく! など

Part02 仕事で結果を出すための「食事」習慣 実践編
三週間続けるだけで能力が覚醒する「食」の一〇ヵ条
「朝はご飯」で午前からバリバリ働く
午後も高い集中力を保つためのランチの選び方
脳によい刺激を与える「一口三〇噛み」の法則
職場でキレにくくなるカルシウムの取り方
体と心が疲れたときは「プチ断食」で回復
欲求と排毒を理解しベストの体調をつくる など

Part03 体を動かして脳と細胞を活性化する「運動」習慣
脳と心を活性化する一番の方法は「運動」
朝から最高のモチベーションで仕事に取り組む方法
八秒間で仕事のストレスをリセットする呼吸法
企画のアイデアがどんどん浮かぶアームスイング体操
リッチな人たちは「朝の運動」を欠かさない など

Part04 いつでもやる気がみなぎる「入眠・起床」習慣
日中の生産性を上げるには「最低六時間」の睡眠が必要
「就寝前ありがとう」で一日を復習する
起床時間を一定にすると自分ペースで一日が進む
一日の疲れを癒し、自信をみなぎらせる「枕」の選び方 など

Part05 パフォーマンスを保つ「生活」習慣
人生の質と長さを変えるライフスタイル九ヵ条
「1分間掃除」で運気が上がる
お酒とタバコをやめると一年が四〇日間増える
入浴で体を温めて明日のエネルギーを蓄積する
顔から自分や相手のコンディションを見抜く など

Part06 無理なく習慣を変えるための六つのヒント
脳を騙して「我慢」を「快楽」に変える
「未来」をイメージすると目標は手に入りやすくなる
習慣を変えるコツは成功者を真似ること
体質改善の「デッドライン」を設定する
リラックスして「勝負強く」なるアンカリング など


【送料無料】脳がよろこぶ話

茂木健一郎「脳がよろこぶ話 幸せを見つける五つの対話」

朝日新聞出版

2010年刊


宮本亜門×茂木健一郎

 オスカー・ワイルド「獄中記」・・

 「自分自身になりたい人はどこに行くかわからない」


 メタ認知とユーモアのセンスの根本にあるもの・・

 「悲劇と喜劇は一緒のものである」


 ホレス・ウォルポール・・

 「この世界は感じるものにとっては悲劇であるが、
  考えるものにとっては喜劇である」



小菅正夫×茂木健一郎

 負けない法・・

 ≪いつまでも負けなければ負けない。相手がそのうち嫌になる。
  もう負けてもいいかなって、ょっとでも相手が思ってくれば、・・勝てる。
  負けないということが大事で、勝とうと思うといろんなことを考えちゃう。(小菅)≫




≪ものごとは「どうやってやるか」よりも、「いつまでにやるか」が大事なんですね。(小菅)≫



≪人間って不思議で、悪くなってきたときに急にいろいろ考えだす。
 でもどうしてもそういったときって、ネガティブなことを考えてしまって、
 その典型が撤退とか、縮小ということだと思う・・・(茂木)≫





<目次>
人は身体を動かさなくたって踊れる。魂があるから。(演出家・宮本亜門)
人間より、動物のほうがよっぽど悟りに近いと思う。(旭山動物園前園長・小菅正夫)
脳という最大のミステリーを、文学と科学で読み解く。(作家・夏樹静子)
気持ちのいい里山に通えば、きっといいことがある。(写真家・今森光彦)
アインシュタインの理論を超えてはいけない理由はない。(物理学者・益川敏英)


【送料無料】断捨離のすすめ

川畑のぶこ「モノを捨てればうまくいく 断捨離のすすめ」(DO BOOKS)

監修 やましたひでこ

同文館出版

2009年刊



 やましたひでこ「ようこそ断捨離へ モノ・コト・ヒト、そして心の片づけ術」




○自分自身に問いかける究極の質問

 ・海外に引っ越しをするとしたら大事に持っていくか?

 ・嫁入り道具に値するか?

 ・棺桶に入れてもらいたいモノか?

 ・死後、残された人たちに胸を張って見せられるモノか?

 ・・・そんなものは、ほぼありません(^_^;)
 


○断捨離によって起きた10の変化

1.部屋が片づき空間にゆとりが生まれた

2.掃除をまめにするようになった

3.ムダ遣いをしなくなった

4.人間関係が良好になった

5.仕事の効率が上がった

6.洗濯・料理など家事をマメにやるようになった

7.健康面が改善された

8.自分が好きになった

9.以心伝心しやすくなった

10.望む結果を引き寄せやすくなった


≪モノがなくなれば、心と身体が充電される≫

≪モノが多すぎると、エネルギーが漏れる≫



≪知識を得たいのなら、毎日増やしていくこと。
 
 知恵を得たいのなら、毎日取り除いていくこと。(老子)≫




<目次>
prologue 突然、モノを捨てはじめた私たち
Part1 モノを意識し、自分との関係を問い直す
Part2 ガラクタを捨て、必要・適切・快適なモノに絞り込む
Part3 自分を知り、心のとらわれから解放される


【送料無料】生き方の演習

塩野七生「生き方の演習 ―若者たちへ―」

朝日出版社

2010年刊


 塩野さんから、高校生から大学生へ向けてのメッセージ・・

 ですが、大人にも大切なアドバイスですね~




 ≪まず、一番大切なのは現実はどうであるかということです。

  その現実を見極めることだと思います。≫


 でも、現実を見ることは、実はとても難しい。

 ≪人間ならば、誰にでも、現実のすべてが見えるわけではない。

  多くの人は、見たいと欲する現実しか見ていない。(ユリウス・カエサル)≫




 好奇心を持ち続けること・・

 「自分の気の合う人とだけつきあう」とか、
 「自分が好きなことだけしかしない」とか言うのは、
 70歳以上になってから。

 
 

≪本でも映画でも、ためになるってことだけは考えないほうがよい。

 もうひとつ、やめて欲しいのが”泣ける”という言葉。

 ほんとうに深刻な話なら涙さえ出ないことは大人なら知っています。≫



<目次>
これから人生を歩むあなたへ
プロとアマチュアの違いがわかっていない日本人
現実を知るにはどうしたらいいのか
外国語は道具として勉強するほうがよい
母国語がきちんと話せることが大切
国や年齢を越えて理解し合う最良の方法とは?
選択肢を多くもてない日本人!
多くの人間は、見たいと欲する現実しか見ていない
わが子を世界のどこでも生きていける人間にする
疑いをもたない秀才はいらない!
孤独だった私の高校時代
教養を身につけると、いろいろな見方ができる
好奇心が新しい文明を生み出す
刺激をいっぱい受ければ独創性が生まれる
時々は傷ついたほうが大きく成長する
ブレない価値を見つけ、自らの考えに忠実に生きる
グローバルな世界で仕事をするとは?
意味のない受験勉強を追放する法
勉強も仕事もリズムが大事
母と子の関係が生き方の演習に!
オール若者に告ぐ
母と読書と好奇心


ある通商国家の興亡【中古】afb

森本哲郎「ある通商国家の興亡―カルタゴの遺書」(PHP文庫)




ハンニバルはなぜ記憶されるのか?

 強さなら、ハンニバルを降したローマの将軍スキピオの方かもしれないが、
 知名度に劣る。

≪何といっても、ハンニバルを人びとの胸に長く記憶させたのは、
 通常ではとうてい考えられない離れ業を彼がやってのけたからである。

 それは、何万という軍隊とともに、象の群れを率いてスペインからイタリアへ
 進軍したことだ。

 踏破した距離もさることながら、その途中にはピレネー山脈がある。
 ピレネーを南フランスへ越すと、そこには流れの速いローヌ河が行く手をはばんでおり、
 ローヌ河を渡れば、その先には峻険なアルプスが立ちはだかっている。
 ハンニバルの軍勢は、そうした難路を強行突破したのである。≫

 しかも、その道程は無人の地ではなく、各地の住民を威圧、懐柔しながら進軍するもの
 であった。



 歴史家リヴィウスのハンニバル評・・

≪危険に際して彼が示した計り知れぬ勇気、と同時に、この上ない判断力。

 どんな困難も彼の体力を損なったり、気力を挫くようなことはなかったし、
 暑さに対しても、寒さに対しても、同じように平気だった。
 食べたり飲んだりするのも、あくまで生理的な欲求に従うだけで、快楽のためではなかった。

 起きるのも寝るのも夜昼関係なく、仕事がすめば睡眠をとる、
 それだけの話だった。
 眠るといっても、やわらかいベッドだの静かさだのを求めるわけではない。
 一般の兵隊とおなじ外套にくるまって、衛兵や歩哨とともに地上で横になるだけであり、
 服装も普通の兵士と何の変るところもなかった。
 ただ、武具と馬だけが目立つくらいだった。
 騎兵、歩兵部隊のなかで、彼は疑いもなく第一人者であり、戦闘となると、
 まっ先に進み、戦場をあとにするときは、つねに最後だった・・・。≫




カルタゴはなぜ滅ぼされたのか?


 ギリシアやローマの都市遺構には、きまって劇場や競技場といった娯楽施設があるに対し、
 カルタゴの町にはまったく見いだせない。

 その理由は、カルタゴ人がそうした愉しみを必要としない「働き蜂」だったから。

 それが、ローマ人等周辺の人々にとって脅威であった。


≪カルタゴの悲劇はその経済活動にあったのではなく、
 カルタゴの運命は黄金の欲求が狂わせたのでもない。
 彼らの過ちは、それ以外に何も求めなかったことにあるのだ。≫







PS

 シチリア島の西端にある小島モティア・・

 ここにカルタゴ人が作った「海上の道」があります。

 行ってみたいですね~


<目次>
富の試練
海の民
商人の登場
ライバル
最初の舞台
ポエニ戦争
ハンニバル
運命の岐路
敗戦
奇跡の経済復興
この国は滅ぼさねばならぬ
最期
教訓


【送料無料】カルタゴの歴史

カルタゴの歴史―地中海の覇権をめぐる戦い (文庫クセジュ)

マリア=ジュリア アマダジ=グッゾ
Maria Giulia Amadasi‐Guzzo


訳 石川勝二

白水社

2009年刊


 クセジュ文庫・・を読むのは、いったい何年ぶりのことか?!Ӥä

 最近、ハンニバルにはまっていたので、手にとりました。

 2009年に新刊とは、まだまだ健在?!な様子・・なんだかほっとしました。




 最終章での問い・・

 カルタゴ文明は滅んだか?


 に対して、著者は、

 ローマ帝国によるカルタゴ国家の滅亡は、

 同時に、カルタゴ文明の死・・とは考えていません。


 カルタゴの滅亡後も、カルタゴ語の文字、言語の使用は続き、

 その後、「ラテン=カルタゴ語」として残った、といいます。





<目次>
フェニキア人の植民運動とカルタゴの建設
最古のカルタゴの歴史
カルタゴの領土拡大
カルタゴ人の航海
シチリア島のカルタゴ人
カルタゴとローマ
カルタゴ市
政治制度と公の職務
社会の仕組み
海軍と陸軍
商業と農業
建築と芸術
神、信仰および祭祀
言語と文字
カルタゴ文明は滅んだか


【送料無料】ローマ人の物語(2)

ハンニバル戦記 ・・塩野七生「ローマ人の物語(2)」

新潮社

1993年刊


17年ぶりに手に取りました。

 当時、「ローマ人の物語」が毎年一冊ずつ刊行され、15年後ははるか先と
 思っていましたが、知らぬ間にシリーズも15巻を持って2006年に完結・・

 第2巻は、「ハンニバル戦記」・・読む前から、わくわくしていました。

 5巻以降は手にとっていないので、またいつか読みたいと思います。



 ハンニバルの魅力・・


≪ - 寒さも暑さも、彼は無言で耐えた。

 兵士のものと変わらない内容の食事も、時間が来たからというのではなく、
 空腹を覚えればとった。眠りも同様だった。
 彼が一人で処理しなければならない問題は絶えることはなかったので、
 休息をとるよりもそれを片づけることが、常に優先した。
 その彼には、夜や昼の区別さえもなかった。
 眠りも休息も、やわらかい寝床と静寂を意味はしなかった。

 兵士たちにとっては、樹木が影をつくる地面にじかに、兵士用のマントに
 身をくるんだけで眠るハンニバルは、見慣れた光景になっていた。
 兵士たちは、そのそばを通るときは、武器の音だけはさせないように注意した。 -≫
 ・・この光景を目に浮かべると、思わず目に涙が(T_T)


 16年間におよぶイタリア半島での孤軍奮闘の中、
 カルタゴ本国からの補給もない中で、どうやって3万人の軍勢を維持し続けたのか、
 はよくわかっていない。
 ハンニバル軍は、言葉も通じ合えないアフリカ・スペイン・ガリアの混成部隊であり、 かつ傭兵でありながら、食糧は不足し、給料さえも十分に払うことができなくなっていたはず・・


≪それでいて、たった一度四千の兵が攻められてローマ軍に投降した以外は、
 まったく一人も、ほんとうに文字どおり一人も、ハンニバルを見離した兵士は
 いなかったのである、≫


≪優れたリーダーとは、優秀な才能によって人々を率いていくだけの人間ではない。
 率いられていく人々に、自分たちがいなくては、と思わせることに成功した人でもある。
 持続する人間関係は、必ず相互関係である。一方的関係では、持続は望めない。≫




 アレクサンダー大王の最も優秀な弟子がハンニバルであるとすれば、

 そのハンニバルの最も優れた弟子は、スキピオであった。

 ハンニバルにとって不幸なことは、その弟子が敵方のローマに出たことにあった。
 



≪天才とは、その人だけに見える事実を、見ることのできる人ではない。

 誰もが見ていながらも重要性に気づかなかった事実に、気づく人のことである。≫


<目次>
第1章 第一次ポエニ戦役
第2章 第一次ポエニ戦役後
第3章 第二次ポエニ戦役前期
第4章 第二次ポエニ戦役中期
第5章 第二次ポエニ戦役後期
第6章 第二次ポエニ戦役終期
第7章 ポエニ戦役その後
第8章 マケドニア滅亡
第9章 カルタゴ滅亡


【送料無料】経済大国カルタゴ滅亡史

是本信義「経済大国カルタゴ滅亡史 ― 一冊で読めるポエニ戦争ハンニバル戦記」

光人社

2009年刊



 紀元前8~3世紀、北アフリカを本拠とするカルタゴは、
 「地中海」の女王と呼ばれ、その繁栄を誇っていた。


 フェニキア人・・(ギリシア人にとって)「東方の人」

 ≪気風は一般的に利己主義、功利主義、経済至上主義で冷酷、残忍。

  支配下の異民族から重税をとりたて、酷使し、また戦争に破れた指揮官を
  ちゅうちょなく極刑に処するようなところがあった。≫


 紀元前6世紀当時のカルタゴとローマとの関係は、

 「カルタゴの許可なく、ローマ人は地中海で手を洗うことも許せず」

 という不平等条約の関係にあった。



 
 ・・時代は下って、第二次ポエニ戦争

 ハンニバルのローマ討滅戦略は、当時の全世界をカバーするグローバルで
 雄大なものであった、といいます。

 ローマの東にあるマケドニアとの同盟、
 ローマの圧政下にあるガリア諸民族の支援、
 イタリア半島のエトルリア、ギリシア系諸都市のローマからの離反と同盟
 シシリー島のシラクサ王国のローマからの離反
 を画策する。

 つまり、「ローマ同盟の解体」を図る。

 そのうえで、ローマにあたる。
 その実行は、イベリア半島にいるハンニバルが鍛え上げた歩兵12万、騎兵1万6千、戦象60の強力な軍隊をもって行う。




 アルプス越えをして、ローマ軍と対峙してのハンニバルの訓示・・

 「もはや矢はすでに放たれた、汝たちの取るべき道は、
  ローマに勝って莫大な財宝、美人を得る。
  死して安楽を得る。
  敗れてローマの捕虜となり、見るも哀れな奴隷として一生を送る。
  のいずれかしかない
 
  余に従え!
  そしてローマを倒し、有りあまる財宝をわが物にし、栄耀栄華をむさぼろうではないか!」



  歴史家ポリビウスのハンニバル評・・

  「いかなる困難なもとにおいても氷のような冷徹な判断力を持ち、
   不屈の精神力と無謀にも近いことを平然とやりとげる実行力を持った古今無双の名将」
 



 なぜカルタゴはローマに負けたのか?


 カンネーにおいてローマ軍が一日で消え失せた大災厄においても、
 上下一致団結し苦境を克服し、反攻に転じたローマ。

 それを見捨てなかった「ローマ同盟」とローマとの結びつきの強さ。

 一方、
 「自分あっての国家」という発想しかないハンノー家に牛耳られるカルタゴ本国は、
 イタリア半島で孤軍奮闘するハンニバルを見捨て千載一遇のチャンスを逸した。



<目次>
第1部 昇りゆく太陽
第2部 シシリー島の攻防
第3部 アルプスを越えた象部隊
第4部 落日のハンニバル戦記
第5部 滅びゆく地中海の女王
第6部 ポエニ戦争余聞


【送料無料】現代日本文学大系(93)

富永太郎詩集・・「現代詩集 現代日本文学大系93」

筑摩書房

1973年刊


 富永太郎詩集を読みたくて手に入れたもの・・


 なんともいいですね~


 
 「断片」の一節・・

≪私は夢の中で在る失格をした。

 -私は人生の中に劇を見る熱情を急激に失つた、従つてさういふ能力をも。≫

≪私は「現在」の位置する点を見失つてしまつた。

 世界はかなり軽く私の足許から飛び去り易くなつてゐた。

 私は長い夢の中で悲しくそれを意識した。≫

  (推定1924.4) 



 「無題」

 ありがたい静かなこの夕べ
 何とて我がこころは波うつ 

 いざ今宵一夜は
 われととり出でた
 この心の臓を
 窓ぎはの白き皿に載せ、
 心静かに眺めあかさう
 月も間もなく出るだらう

  (1921.12.1) 


 
 「手」

 おまへの手はもの悲しい、
  酒びたしのテーヘブルの上に。
 おまへの手は息づいてゐる、
 たつた一つ、
 私の前に。
 おまへの手を風がわたる、
 枝の青虫を吹くやうに。
 私は疲れた、靴は破れた。

  (推定1924.7) 







現代日本文学大系93 現代詩集
富永 太郎 著 , 安西 冬衞 著 , 逸見 猶吉 著 , 田中 冬二 著 , 竹中 郁 著 , 大手 拓次 著 , 丸山 薫 著 , 壺井 繁治 著 , 北園 克衞 著 , 谷川 俊太郎 著 , 竹内 勝太郎 著 , 飯島 耕一 著 , 山本 太郎 著 , 谷川 雁 著 , 鮎川 信夫 著 , 田村 隆一 著 , 大岡 信 著 , 會田 綱雄 著 , 吉岡 実 著 , 清岡 卓行 著 , 岩田 宏 著 , 安東 次男 著 , 天澤 退二郎 著 , 中村 稔 著 , 入澤 康夫 著 , 石垣 りん 著 , 澁澤 孝輔 著

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