今シーズン最後かも、ということで、蔵王温泉スキー場へ。
初日は濃霧、二日目は好天、三日目は粉雪。堪能できました。
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ジェームズ・チャップマン「ジェームズ・ボンドへの招待」

訳・戸根由紀恵
監修・中山 義久

徳間書店

2000年刊



 ダニエル・クレイグのボンドにはまっているので、
 手に取ったもの。



 イギリスの諜報機関「MI6」の工作員で、犯罪組織やテロ国家などを相手に戦うボンド。
 
 第1作の「ドクター・ノオ」が公開された1962年から、
 
 昨年12月の第23作の「スカイフォール」まで、実に50年の長きに渡るヒット作。
 
 こだわりの小道具。ボンドの衣装は、紳士服の老舗アンソニー・シンクレア、
 
 シャツはターンブル・アンド・アッサー。
 
 腕時計は、初代のコネリーから三代目のムーアまでがつけていたのはロレックス。
 その後、セイコーをはさんで、いまはオメガ。
 
 車は、イギリスのアストンマーチン、ロータス。途中、BMWやトヨタ2000GTが
 登場したが、再び、アストンマーチン。
 
 
 
 
 



 ところで、

 最初の頃のボンドは、なかなか認めれらませんでした。


 ボンド映画の特徴的なテーマは、「セックスと死」

 「スノビズムとバイオレンス」の価値観を表していた。



 
 R・M・スターン曰く

 「ボンド小説は、何かを学んだり、人生の不可解なる謎を深く考察する
  ためのものではない」
 
 でも、

 「彼の作品の特質は、大衆小説の求めるところに完璧に応えていることだ。
  つまりは読者を楽しませること。フレミングはまさに古典的な意味での
  物語作家である」



 キングズレー・エイミスは『007号/ジェイムズ・ボンド白書』において、

 「ボンド・シリーズが、型通りの”外套と短剣”式小説に、
  少々現代風の薬味をきかし、セックスを超伍してだけのものとして
  片づけられない何かを持っている」と論じている。
 



 ボンド・・服装だけはエドワード朝の現代版だが、

 どうしようもなく旧式かつ体制側の人間である。

 そして、冷戦の戦士。


 ボンドは、1960年代のイギリスでの文化復興の産物。
 
 つまり、「貴族や素人の動かす社会ではなく、中流階級のプロフェショナルが
 つくる社会へとイギリスは変わっていく-
 こうした変化をはっきりと示す文化的指標がボンドだった。」


 なぜボンドがアメリカ、いや世界中で受けたのか?

 それは、「非人間的な法人型国家」が出現し、1960年代には
 アメリカン・ドリームが押しつぶされてしまったため。

 「法人型国家」では、機械的で、非人間的で、とてつもなく強大な組織に
 よって管理されており、そこでは個人の権利や利益などは一顧だにされない。


 自分の存在意義や価値が失われてしまったと漠然と感じている人が、
 ボンドに仮託して、勝利と安堵の思いを味わう。






 ショーン・コネリーから、ロジャー・ムーアに変わることで、

 映画は、アクション・スリラーから、アクション・コメディに変わった。 




 「007」シリーズは10周年を迎えた1970年代前半から、
 ボンドは完全に時代錯誤の産物になっていた。

 ボンド・シリーズがこれからも続いていくためには、
 新しく生まれ変わり続けなければならない。




PS

 Mのぼやき「予算が乏しい」

 Qのぼやき「暖房が効かず凍えるような作業場で予備の部品
 が足りないとぼやき、しみったれた組織で働かなくては
 ならないことにいつも憂鬱な気分になっている」





<目次>
1 はじめに
2 ボンドを越えて
3 スノビズムとバイオレンス
4 ボンドマニア
5 変わりゆくボンド
6 イギリス魂を見せろ
7 冷戦の戦士、復活
8 継続と変化
9 女王陛下のために
10 終わりに


田窪寿保「ジェームズ・ボンド 「本物の男」25の金言」(講談社プラスアルファ新書)

2012年刊




 う~む。

 ジェームズ・ボンドの魅力を改めて知りたくて手にとったのですが、

 田窪さんがグローブ・トロッターと契約した喜びを再三読む破目になりました。

 

 クレイグのボンドが一番かも、という点は同意です。



<目次>
第1章 ビジネスは戦場だ(「人を殺す覚悟さえできれば、OOの番号をもらうのは簡単さ」
「神々が打ち滅ぼさんとしたまいしもの、まず退屈なり」 ほか)
第2章 男としての基本(「僕は誰も信用しない。だから、友達はいない」
「ボンド。ジェームズ・ボンド」 ほか)
第3章 紳士とは何か?(「卵の茄で時間はきっちり3分20秒で」
「金は冥土の土産に持っていけ」 ほか)
第4章 モテる男の流儀(「悪い男のほうがスリルよ」
「一度、この味を知ってしまうと、これしか飲みたくないんだ」 ほか)


三田誠広「超自分史のすすめ」

東京堂出版

2012年刊



 他の誰でもない、あなただけの生き方が書き込まれている

 ≪本物の自分史≫を、≪超自分史≫と呼ぶ。


≪自分にとっての大切な思い出というのは、

 あなたという人間の心の中に長い時間、秘められたものです。

 あなたの心の中で、じわじわと発酵して、より美しくなった思い出です。≫

 この思い出を語ることが、自分自身を語ることになる。



≪母親の思い出を書くというのは、実はあなたの人柄を描くことになるのです。≫



 一方、父親は、子供にとって、社会というものとの最初の接点となる。



「≪超自分史≫とは、自分にとっての、かけがえのないものを、

 一つ一つ丹念に記述していく作業です。

 徹底的に過去の細部にこだわることで、あなたの大切な人生が、

 目の前にうかびあがってくるのです。」



「思い出そうとすると胸が痛む記憶が多いことと思われます。

 その胸の痛みが、≪超自分史≫を書く推進力になるはずです。」



「過去の自分との間に、距離をとって語る。

 これこそは、≪超自分史≫を書く極意ともいえるのです。」



「≪超自分史≫を書くということは、あなたの胸の中だけにあった記憶や思いが、

 身近な人々に伝わっていき、やがては社会に広がっていくということを意味します。」





<目次>
はじめに
ただの《自分史》ではちょっと寂しい
第1章 心の奥底に刻まれた風景
第2章 青春時代の夢と挫折
第3章 社会という門をくぐる時
第4章 人の親になるということ
第5章 細部の表現と全体の構成
第6章 生きる喜びと人生の目標
第7章 病気、リストラ、人生の危機
第8章 人生についていま思うこと


三田誠広「哲学で解くニッポンの難問」

2011年刊



 三田さんの本なので、手に取りました。


 タイトルは微妙・・内容は、
 
 「哲学」でもなく、

 「ニッポンの難問」でもなし。


 でも、一問一答の言い切りで、ニヤリとするものがありました。



 Q どんな趣味をもてばいのでしょうか?

 A 趣味は「仕事」に匹敵するものです



 Q ほんとうに霊魂は存在しないのでしょうか?

 A 存在しません



 Q 天国とか極楽といったものはないのですか?

 A ありません

 ・・でも、亡くなった父母とも、心の中に生きている。

 霊魂はないが、≪想い出≫は残る。

 


 Q 戦後65年、日本人が失ったものはなんでしょう?

 A 無言で社会を支えてきた共同体の機能です







<目次>
序章 解けない問題はない
第1章 「現実」という難問
第2章 「定年」という難問
第3章 「夫婦」という難問
第4章 「主婦」という難問
第5章 「死」という難問
第6章 「日本」という難問
第7章 「老い」という難問
終章 迷いのない人生


三田誠広「男が泣ける昭和の歌とメロディー」

平凡社

2011年刊



≪歌を歌うとは、そこに秘められたもう一つの人生を生きることに等しい。

 わたしはこれまでの人生を、歌に励まされて生きてきたように思う。≫

 人生が生き詰まったように感じた時でも、

 歌を歌えば、別の人生を生きた気持ちがして心が晴れる。



 三田さんの昭和の歌が、60曲ほど紹介されています。

 高倉健「網走番外地」
 
 菊池章子「星の流れに」

 ペギー葉山「爪」

 研ナオコ「窓ガラス」
  
 小林旭「昔の名前で出ています」・・ 





≪男はある意味で、死に場所を求めて生きている。
 
 死に場所のない人生は、無意味で、寂しい。≫


≪男の涙は、女には理解できない。

 時として男は、目先のエゴイズムではなく、
 わけのわからない理念によって行動することがある。≫






<目次>
プロローグ 歌うことを忘れてしまった男たちへ
第1章 美しく悲しい戦いの歌―「平和」を満喫しながら「戦争」を歌う
第2章 孤独で不器用な男の歌―男の涙のわけは女にはわからない
第3章 寂しく耐える女の歌―男が女の歌を歌うということ
第4章 心にしみる肉親の歌―かけがえのない家族の絆を思いつつ…
第5章 旧くて懐かしい歌―年上の人たちの愛唱歌にホロリ
第6章 はかなく淡い純愛の歌―いくつになっても純愛の歌を歌おう


三田誠広「夫婦って何? 「おふたり様」の老後¥(講談社+α新書)

講談社

2007年刊





 退職後の20年を、希望を持って生き続けることが大切。

 三田さん、退職後の目標設定の必要性を強くいわれています。



 そして、動くこと。

 しばらく休んでいると、体も頭も、いうことがきかなくなる。

 自転車と同じで、止まると倒れてしまう。



 毎日、一時間は歩く。

 時間の無駄ではなく、アイデアを練る貴重な時間になる。


三田誠広「マルクスの逆襲」(集英社新書)

2009年刊






≪マルクスの夢は、経済の発展と同時に、疎外のない労働、

 すなわち生きがいのある人生の実現だった。≫



≪疎外のない仕事、生きがいのある人生とは、

 ただ金銭を得るためだけに働くのではなく、

 この仕事が社会に役立っているという実感のある職場で働くことだ。≫

 顧客や仲間から評価され、社会に貢献したという充実感を持つことができれば、

 人は生きがいを覚え、自分が意味のある存在であるという、

 手応えをつかむことができる。



 ・・さて、その処方箋は?




<目次>
序章 なぜマルクスなのか(マルクスは魅力的?
マルクスはイワシの頭?
マルクスは大貧民の味方?
マルクス主義はまちがっていた?)
第1章 マルクスの時代背景(マルクスってどんな人?
マルクスの思想って何?
マルクス主義は科学的か?
貧富の格差はどこから生じたか?
人間にとって自由って何?
大貧民はいかにして救われるか)
第2章 日本のマルクス主義(日本共産党って何?
過激派はどこから来たか?
若者はなぜ過激になるのか?
大学は何のためにあるの?
マルクスは殺人を容認する?
赤軍派はなぜ一線を越えたのか?)
第3章 マルクスは敗北したのか(挫折感って何?
もう一つの社会主義?
日本はマルクス主義国家?日本的控訴経済成長の秘密?
いまや日本は大貧民国家?
会社はコミュニティー?)
終章 マルクスの逆襲(マルクスの夢の再現?
これからの日本をどうする?
無国籍資本が世界を崩壊させる?
いまこそマルクスの出番?)




三田誠広「実存と構造」(集英社新書)

2011年刊




 学生の頃、「僕って何?」「赤ん坊の生まれない日」を読み
 「漂流記」「野辺送りの唄」を読んで以来の三田さんの本。
 
 この20年の活動を手にとってみました。
 
 
 



 「実存」という思考は、孤独な魂に宿る。

 実存は、不条理な状況に置かれる。

 実存の観点からみれば、カフカの「変身」は、リアリズム小説とみることもできる。

≪確かに人間が虫に変身するということは現実には起こりえないが、

 人間が虫ケラのように生きているという状況は、

 きわめて現実的であり、同時にきわめて今日的な状況だと思うからだ。≫

 それは、私たちが、共同体から遮断され、孤独をかかえながら生きているからにほかならない。


≪実存という概念は人間を袋小路に追い込むことになる。

 その袋小路から人はいかに脱出し、前向きに生きることができるのか。≫


≪一つの答えが、構造化である。≫

 人は孤独で悩む。

 でも、それは世界的にも歴史的にも、神話の構造をみてもわかるように

 何度も何度も繰り返し語られ続けている。

 つまり、神々の時代から、人間は繰り返し、同じことを重ねてきたのだ。

≪そう考えれば、悩んでいるすべての人が、自分の仲間になり、

 もはや実存は、孤独という地獄から救済される。≫





 「実存」と「構造」は、コインの裏表のようなものである。

 何ものにもかえがたい一個の「実存」・・

≪すべての孤独な魂に、実存という言葉が与えられた時、

 同時にその魂たちは、構造というパッケージの中に封じ込められる。≫

≪孤立し、傷ついた魂は、いやされることになる。

 悩んでいるのは自分一人ではない・・・。≫


 





<目次>
第1章 実存という重荷を負って生きる
(宇宙の秘密に触れた医学生
「それでも地球は動く」と実存はつぶやく ほか)
第2章 実存を包み込む国家という概念
(近代哲学は民衆を救えるか
国家を支える人倫という概念 ほか)
第3章 隠された「構造」の発見
(構造は目には見えない
隠された構造があらわになる ほか)
第4章 実存から構造へ―大江健三郎の場合
(日本における実存主義文学
私小説は実存主義文学の宝庫 ほか)
第5章 実存から構造へ―中上健次の場合
(戦後生まれの文学が始まる
転機となったフォークナーとの出会い ほか)


後藤元気「将棋棋士の名言100 勝負師たちの覚悟・戦略・思考」

出版芸術社

2012年刊


 

 将棋棋士の言葉から、100紹介されたもの。

 もう少し長い文章も読んでみたいですね~




 「調子に良し悪しはない」渡辺明

 ・・精神状態や体調管理を含め、良い状態に持っていくのも実力のうち。




 「最も大切なのは健康」大山康晴

 ・・当たり前の一言。でも、健康に悪いと言われれば、即、酒もたばこも
 辞めて、医者の指示をすべて聞く、という当たり前のことがなかなかできない。




 「思考はタケノコのようなもので、
  大部分は土の中に埋もれている」阪田三吉

 ・・一つの局面で80通りの指し手があっても、現れるのは1手のみ。







<目次>
覚悟
戦略
棋士の素顔
宿敵
思考

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